老犬の肥満
2017.11.08 (老犬ケア)
食欲の秋!冬に向けて徐々に食欲が増してくる季節ですが、肥満は万病の元といわれるように、太り過ぎは老犬の体にさまざまな影響を与えます。
若いころよりも運動量の減った老犬は新陳代謝も落ちていることから太りやすくなり、太ったことでさらに動きが鈍ってしまうという悪循環にも陥ります。
犬は飼い主が与えたものしか食べませんから、飼い主が意識して食生活に気を配ることで若いころから体重をコントロールすることができます。
老犬の健康を守るためにも、食事の内容や量に気を配り、健康寿命を延ばしましょう。
老犬は若いころよりも筋肉も骨も自然に衰えていきます。若いころから太っていると、関節に負担がかかり、足の軟骨だけでなく、背中や腰にも負担がかかり、腰痛やヘルニアの原因にもなります。特にダックスフンドやコーギーは、軟骨が変性しやすい犬種であるため、椎間板ヘルニアになりやすいので注意が必要です。
体への負担を軽くするために、食事と運動のバランスを考え、骨格や体型を考慮しながら食事習慣を考えていきましょう。
また、太り過ぎていると人間と同様に生活習慣病のリスクも高まります。
犬の糖尿病や心臓病も珍しい病気ではなくなりました。また、首の周りに脂肪が増えると器官が圧迫され、呼吸器への負担が大きくなります。起きているのにいびきをかいているような症状があるときは、特に要注意です。
肥満予防として一番効果的なのは運動です。ただ食べる量を減らすだけでは、老犬の楽しみもなくなり、ストレスが溜まってしまいます。
しっかり食べて良質の栄養を取りながら、適度な運動をすることが一番理想的な生活といえます。
老犬の世話をしている飼い主は、犬が嫌がるとつい散歩も控えがちになる傾向があります。「犬が疲れるから散歩に行かない」というのは悪循環です。特に太り気味の犬は、散歩がつらいと感じることも多く、気が乗らないことも多いようです。
気候の良い時間帯を選んで、外に誘い出してみましょう。どうしても散歩が嫌いという犬の場合は、無理のない距離まで車で送ってもらい、歩いて帰るという片道散歩や、家の周りを周回する近道散歩をオススメします。出かけるのが嫌いでも、家に向かって歩くことができる犬は多いようです。散歩をさせたいために、おやつで誘うのは肥満対策としては逆効果です。
ただし、あまり運動をしていない状態から急に運動すると、筋力が追い付かず、足腰を痛めることがあります。そういった場合は、短い距離から散歩を始めましょう。そして、定期的に適度な運動を行うことが筋力維持につながります。愛犬の状態を見ながら、無理のない距離を定期的に散歩するよう心がけましょう。
外に出て、風や緑の匂いを感じ、他の人や犬に会うことは脳へのよい刺激になり、肥満だけでなく認知症の予防や、老化を防ぐことにもなります。老犬の肥満予防は飼い主の意識が大切です。大切な愛犬に末永く元気でいてもらうためにも、ダイエットや運動の大切さを意識していきましょう。
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