老犬の体重管理
2017.12.22 (老犬ケア)
犬や猫はもともと太りやすい動物だといわれています。
習性的に早食いであることと、ご飯やおやつの与え過ぎが一番の原因といわれ、飼い主から与えられたもの食べただけで、カロリーオーバーになっている傾向があります。
もう1つは運動不足です。自由に外出できない犬や猫は食べたカロリー分だけ運動で消費できなければ自然に太ってしまうのは人と同じです。寒くなってくると飼い主自身が外出をためらうようになり、雨の日は散歩を止めたり、日暮れが早いので散歩時間も短くなりがちです。
食事量を適正に管理して、適度な運動をしながら、体重管理に努めましょう。
■太ったかどうかのチェックポイント
犬種ごとに理想体重はありますが、同じ犬種であってもサイズに大きな個体差がある犬は、当てはまらない部分があります。犬が太っているかどうかの目安になるのは、一番は目視、触った感じによる体型です。
・腰にくびれがあるか
・肋骨が触れるか
・背骨をしっかり触ることができるか
犬種によっても骨は触りにくい場合もありますが、肋骨だけでなく背骨などでチェックすることができますし、骨に全く触れることができないときは、太り過ぎの傾向だといえます。
■去勢や避妊手術などでホルモンバランスが変わる
去勢や避妊手術をするとホルモンバランスが崩れ、太りやすくなるといわれています。去勢避妊をしていなかったとしても老齢期になると前立腺や子宮の病気などで生殖器官を取り除かなければならないこともあります。
その場合も同様にホルモンバランスの崩れや、身体消費エネルギーが落ちることで、食べる量が同じであっても、太りやすくなってしまうことがあります。
■食べ過ぎを防ぐ対処法
1日の食事量を減らさなければなりませんが、空腹を我慢するというストレスに対処するために、食事回数を増やすという工夫があります(1日に2回だったら3回にするなど)。
1回の食事量は減りますが、犬は一度に食べた量よりも、食べた回数が多いほうが満足度も上がるといわれています。フードを毎回計るのは面倒という方は、密封できる容器を用意して、1日に与えるフードを計測して入れておくと便利です。中身が終わったら1日の食事は終わりということになり、与え過ぎを防ぐことができます。
この方法はおやつにも使えます。家族が多いと誰がどれだけおやつを与えているかわからないことが多く、結果的に食べ過ぎになっていることがあります。1日分のおやつを専用の容器に入れておいて、家族皆がその容器の中から与えれば、老犬に与えるおやつ量も制限することができます。
また、カロリーを抑えたフードに切り替えてもよいでしょう。
犬や猫は自分で食事の量をコントロールすることはできず、飼い主から与えられたものがすべての原因になっています。
太るとお散歩も苦痛になり、ますます筋力が落ちる、関節に負担がかかるなど体に悪影響を及ぼします。老犬の体調に気を配り、フードの種類もよく選んでしっかりと健康を管理しましょう。
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