冬の散歩 老犬に洋服は着せるべき?
2018.02.20 (老犬ケア)
寒い季節に散歩に出るとき、飼い主は防寒のためにせっせと洋服を着こみます。一緒に外出する愛犬に洋服は着せなくて良いのでしょうか。犬の体感はどうなっているのか、洋服を着せることには様々な意見もあるので、どちらがよいのか迷う方も多いと思います。
■冬の散歩に洋服が必要な犬は
室内で暮らす犬達が増え、犬種を問わず温度変化に弱くなっているといわれています。中でも、シングルコートという毛質で、保温の役割を果たすアンダーコートを持たない犬達は寒さに弱い傾向があります。モコモコしているように見える犬種のヨークシャーテリアやプードルはシングルコートで、短毛のミニチュアピンシャ―やイタリアンクレイハウンドなどは特に寒さに弱く、メキシコ原産のチワワのように、日本の寒さに適していない犬種もあります。
そんな寒がりな犬達には洋服は薄手の綿素材ではなく、保温効果の高いウール素材やフリース素材、裏起毛のついた服などを選びましょう。ビニール素材やダウンウェアのような服は風を通さないので、北風に体温を奪われるのを防ぎます。
特に老犬は体温調整機能が弱っていることから、洋服で防寒や体温調整が必要です。
■保温以外のメリット
洋服を着せることには保温以外のメリットもあります。
まず、被毛の汚れ防止があります。雨上がりや積雪のあとは、道路にぬかるみや水たまりが残ることもあります。そんな時に洋服をきていると、被毛や体に汚れが付くことを防ぐことができます。
また、近くに子供達が遊ぶ公園がある場所では、できるだけ抜け毛の飛散を防ぎ、アレルギーのある子供達に配慮することが必要です。
逆に、愛犬の被毛に花粉が付着して家に持ち帰ってしまい、花粉症の飼い主さんのアレルギー症状が悪化してしまうことがあります。そんな時は、ビニール製の洋服を着せて散歩に出かけ、帰宅したら外で脱がせてから室内に入れば、花粉を家に持ち込むことを防げます。
■洋服を着せることで気を付けたい点
暖房で暖かい室内では洋服を着せる必要はなく、逆に暑さで皮膚が蒸れたり、外との気温差がさらに大きくなって、抵抗力が落ちてしまう可能性があるので、室内で洋服を着せることはお勧めできません。
また、サイズの合わない服を着せると、被毛が擦りきれたり、毛玉の原因になることもあります。窮屈な服は愛犬に負担がかかり、洋服が嫌いになってしまうこともあるので、愛犬にとって着やすい服を選んであげましょう。
■ファッションよりも機能性で服を選ぼう
犬の洋服コーナーには可愛らしい服が並んでいます。ただ、マフラーや帽子など、愛犬にとっては着づらくあまり好まない洋服も多いようです。人と犬では骨格や動き方が違うため、見た目は可愛くても犬にとっては動きにくい服も多くあります。できれば試着をして、犬にとって窮屈でないか、動きに違和感がないかを確認してみると愛犬にも喜ばれるアイテムになると思います。
上手に使えば老犬も喜ぶ洋服。楽しく服選びをして、寒い冬でも快適な外出ができるよう工夫してみましょう。
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