ハチに刺された時の対処法
2018.04.01 (老犬ケア)
春になり、冬は影を潜めていた昆虫達も活発に活動を開始します。
春から秋に特に気をつけたいのが蜂です。蜂は野山だけでなく、散歩道やドッグランなど、身近なところに飛んでいるため、蜂に刺された経験のある犬も多いでしょう。老犬が蜂に刺された時はどのように対処したらよいのでしょうか。
人は蜂には毒針があって、危険が及ぶと攻撃してくるということを知っているので、蜂を見かけたらできるだけ避けて、近づかないよう距離をおきますが、犬は蜂の怖さを知りません。羽音に興味を持って近づく犬もいれば、不意打ちを食らう犬もいます。
草むらに顔を突っ込んで臭いを嗅いでいたと思ったら、「キャン!」と鳴いて、何かを振り払うように顔をブルブルと振っている時は、蜂に刺された可能性があります。散歩中にうっかり近くを通って体や顔を刺されるだけでなく、好奇心でパクっと咥えて、口の中を刺されることもあります。
犬や人を刺す蜂はミツバチ・アシナガバチ・スズメバチなど一部の蜂ですが、どれも蜂毒をもっているので注意が必要です。犬が悲鳴をあげた時や、おかしな行動をとった時に、近くに蜂が飛んでいたら、蜂に刺されたと疑ったほうがよいでしょう。
蜂に刺された場合は、体に針が残されていることが多くあります。まずは、どこを刺されたのか、犬の様子から特定しましょう。とくにミツバチの場合は毒の入った袋のついた針が残っていますから、なるべく早く抜き取りましょう。抜くときに針を押し込まないように注意が必要です。犬が暴れる時は無理せずに動物病院へ直行して抜いてもらいましょう。
針が抜けたら、流水で冷やして毒が広がらないようにします。痛みや腫れも抑えることができるので、しばらく患部を冷やします。腫れがひどい時には、ミツバチであっても動物病院を受診しましょう。散歩バックの中に毒を吸い取るポイズンリムーバーを入れておくといざという時に便利です。
スズメバチなどは刺激してしまうと、集団で襲ってくることがあり、犬だけでなく飼い主にも危険が及びます。スズメバチが飛んでいる近くに巣を見つけた時は近寄らないようにしましょう。万一、刺されてしまったときには、強い炎症を起こすことがあるので、人も犬もすぐに病院に行きましょう。
多数の蜂に刺されたり、過去に蜂に刺された経験がある場合はアナフィラキシーショックを起こして、死に至る危険があります。刺されたあとに全身の蕁麻疹呼吸困難や血圧低下の失神、意識がなくなるようなことがあれば、大変危険な状態です。一刻も早く動物病院を受診してください。
蜂は黒いものに攻撃的になりやすく、老犬は素早く逃げることができません。散歩の時は洋服を着せるなどして、黒い部分の露出を少なくするのも蜂から犬を守る一案と言われています。愛犬が花の匂いを嗅ぐ姿は可愛らしいものですが、近くに蜂がいないか気を配りましょう。また不用意に虫を追いかけたり、草むらに顔をいれないよう十分に注意しながら、お散歩を楽しみましょう。
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