換毛が間に合わない!気温の急上昇にご注意を
2018.04.10 (老犬ケア)
冬から春への移り変わりは三寒四温と、徐々に暖かさが増していくものですが、今年は少し様子が違うようです。
桜が咲いたと思えば急に天候が崩れて雪が降り、晴れれば夏日と気温が目まぐるしく変わる今年の春は、人だけでなく老犬には体調を崩しやすい春の訪れになりました。
このように、一気に気温が上がるときに気をつけたいのが換毛です。
通常、和犬やコーギー、ハスキーなどのダブルコートの被毛を持つワンちゃんは、暖かさを感じると1~2か月程度をかけて夏の毛へと換毛します。保温のために蓄えていた冬毛のアンダーコートが大量に抜けて、暑さを軽減する準備をするためです。
ところが、今年のように一気に気温が上昇してしまうと、換毛が追いつかず、体温調整がとても難しくなります。
最近は、毎年このようなことが繰り返され、本来抜けるべきアンダーコートがうまく抜けなくなり、換毛がうまくいかないワンちゃんもでてきているようです。
このまま夏を迎えると、アンダーコートに隙間がない分、体内に熱がこもって体温が上がってしまいます。また、抜けるはずの毛が残っていると通気性が悪くなり皮膚の炎症などを起こす心配もあります。
とくに老犬は体温調整が苦手で、新陳代謝も落ちていることから、換毛がスムーズにいかないことがあります。
暖かくなっているのに、あまり毛が抜けていないと感じたら、換毛期がずれている可能性があります。こんな時は、飼い主さんが積極的にケアをする必要があります。
1つは、過ごしやすい室内で暮らすワンちゃんに季節の移り変わりを感じさせることです。暖かな暖房が効いたお部屋にずっといると、寒さを感じなくなり、いつ季節が変わったのかがわかりません。人がいない時間は暖房を切って、軽い寒さを感じさせる時間をつくり、帰宅したら暖房を入れるなど、温度管理をしっかりすることです。
もう1つは生活のリズムをきちんと取ることです。昼間の散歩では、太陽に適度に当たり、夜はしっかり眠れる生活のリズムをつくることが大切です。暖房の暖かさより、日光の自然の暖かさを感じることや、屋外に出て、春の風の匂いを嗅ぐことで季節の移り変わりを体感することができます。ワンちゃんは嗅覚が優れているので、季節の匂いも嗅ぎ分けられると思います。
また、ブラッシングをこまめに行い、アンダーコートを取り除きましょう。外側の長めの毛の内側にある、柔らかくフワフワしたアンダーコートをブラシで取り除きます。換毛しかけたアンダーコートを放置しておくと、雨に濡れた時も乾きづらくなり、細菌が繁殖して皮膚トラブルの原因になります。
愛犬のケアをしっかりとして、気持ちよく春を過ごし、楽しいお散歩を楽しみましょう。
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