初秋の注意点
2018.09.21 (老犬ケア)
ようやく残暑も一区切り。夜は虫の声と秋風で初秋の空気に包まれるようになりました。
過ごしやすい季節ですが、お天気になると日中はまだ30℃近くまで気温が上がり、人も老犬も体調管理が大変です。
体温調整機能が衰えた老犬は、エアコンで温度管理された室内で夏を過ごしたことで、ますます体温調整する力が衰え、エアコンを使わない初秋になると、朝晩の温度変化に体がついていかず、体調を崩すことがあります。
真夏ほどの高温にならないことから、エアコンの利用を止めてしまう季節の変わり目は、老犬の体調を細かくチェックする必要があります。
真夏を乗り切ったあとの夏バテならぬ秋バテは、思った以上に内臓機能や体力が低下させ、体力を消耗していることがあります。症状としては、食欲がない、下痢気味、一日中ぐったりと寝ている、散歩に行きたがらないといった症状があります。
季節替わりの疲れからくる秋バテを防止する方法をいくつかご紹介します。
〇寝る場所の温度差を一定にしてあげるとよいでしょう。洋服を着ることに抵抗のない老犬なら、夜は服で体温調整をすることもできますが、服が苦手な老犬なら室温で調整する必要があります。冷えた空気は下に溜まりやすいので、毛布などを用意してあげるといいでしょう。
〇お散歩のできる老犬であれば、朝夕の運動をしっかりさせます。夏は暑さや地表の照り返しで思うように散歩ができず、体力が落ちていることがあります。さらに9月は涼しい季節ですが、夕暮れが早くなり、運動時間が短くなりがちです。たくさん歩いて日光浴や散歩で体力を回復させることは、自律神経を活性化することにもつながります。
〇体力が落ち、抵抗力が落ちると皮膚病への注意が必要です。換毛期ということもあり、抜け毛対策はしっかりとしておきたい季節。丁寧なブラッシングを心がけ、皮膚に異常がないかをチェックしながら、余分な抜け毛を取りのぞいて、病気の予防をしておきます。
〇暑さを忘れると水分補給が少なくなります。食欲が落ちていると、水分も取らなくなってしまう老犬がいます。脱水症状が進むので、こまめな水分補給をおこないましょう。進んで飲まない場合は、スポイトなどを使って、口の中を湿らせてあげるのもよいでしょう。この時、勢いよく水を押し出して誤飲すると、肺に水が入ることがあるので、注意しながら飲ませます。犬用のミネラルウォーターなどもおすすめです。
秋バテはしっかりケアして、寒くなる冬に向けての準備として、老犬の体調を整えておきましょう。
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