老猫の介護の仕方。食事・トイレ・環境作りのポイント
2020.03.20 (老犬ケア)
今回はいつもと少し視点を変えて、老猫介護のお世話の仕方についてご紹介します。
犬と同様に、猫も老化によって足腰がふらついたり、目が見えなくなったり、年を重ねることで介護が必要になる場合があります。最悪寝たきり状態になってしまうこともあるため、飼い主は愛猫が年をとり、日常生活に支障がでた場合のサポートの仕方について事前に学び、心構えをしておくと安心です。
では、老猫介護の基本の食事・トイレ・環境作りはどのように準備するのが良いのでしょうか。
■食欲が低下する老猫の食事
老猫は一般的に基礎代謝の低下により食べる量が減ります。そのほか歯や顎の力が衰えて、固い者が食べられなくなったり、食べたものを飲み込めなくなったりすることも。そんな状況に陥ったときの食事の工夫をご紹介します。
【食べやすい体勢でご飯を与える】
楽な姿勢で食事ができるように、高めの台に器を乗せてあげましょう。体力がなく、寝たきりの状態になってしまったらスプーンや口のそばまでご飯を運んであげると猫も食べやすくなります。
【老猫用のえさを工夫する】
今までのドライフードを小粒で柔らかめのものに変えたり、お湯でふやかしたりすると食べやすくなります。ドライフードから流動食やベースト状のものを取り入てみてもよいでしょう。
◾️自分でトイレができるよう工夫する
猫も年をとってくると、自分でトイレに行けなくなったり、失敗してしまったりすることも増えてきます。しかし猫は基本的に足腰がふらつきながらも、ちゃんと自分でトイレに行く生き物です。年をとったからといっておむつをはかせたりせず、自分でトイレに行くためのサポートを考えましょう。
【ベッドの近くにトイレを置く】
あまり移動しなくても、トイレができるように場所の工夫をしてあげるとよいでしょう。まだ頻繁に移動するようならトイレの数を増やすという方法もあります。
【体力がない場合は腰を支えてあげる】
自力でトイレまでいくことが難しい場合は、飼い主がトイレまで運んであげましょう。排泄時に自力で体が支えられない場合は、そっと腰を支えてあげるだけでも排泄がしやすくなります。またトイレのあとは、お尻をふいてあげましょう。
◾️安心して休めるベッド作り
それぞれの猫によって居心地のよい場所はそれぞれ。日頃から愛猫が好きな場所をチェックして、なるべくその場所にベッドを設置してあげるとよいでしょう。
ただし、朝と夜に急激に冷え込むなど寒暖差が激しい場所は老猫の体に負担をかけてしまうので、避けるようにしましょう。
また老猫は抜け毛が多くなるため、若い頃に比べると毛が少なくなり、体温調整がしづらくなることも。そのため、毛布を体にかけてあげたり、暖かいベッドを用意したりして、体を冷やさないように気をつける必要があります。
◾️まとめ
猫も年をとって、思うように体が動かなくなるなど、若い頃とはずいぶん変わってしまいます。歩けなくなり、元気をなくした姿は飼い主からみても辛い面もありますが、大切なのは愛情を持って接してあげること。
愛猫が安全で心地よく過ごせるよう一緒に居られる貴重な時間を大切にしていきたいですね。
(医療監修:獣医師 先崎直子)
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