兆候は?介護はどうすれば?犬の認知症の症状や介護方法
2020.06.25 (老犬ケア)
愛犬の老化にともないケガや病気が増えると、健康の心配をすることが多くなってくるでしょう。さらに加齢によって起こりやすくなる「認知症」も飼い主にとっては気になる問題の一つでもあります。
そこで今回は、老犬に起こりやすい認知症の症状や介護方法についてご紹介します。
■気になったら要チェック!犬に見られる認知症の症状
「なんだか最近様子がおかしいな」と思っても、老化によってただ行動が変わっただけなのか、それとも認知症により身体に問題が起きているのか、その他の病気なのか、なかなか区別がつかないものです。
では一般的に犬が認知症になった場合、どのような症状があらわれるのでしょうか?
<主な認知症の症状>
・ご飯を一日に何度も食べたがる
・生活が昼夜逆転する
・夜泣きをする
・同じところをグルグルと歩き回る
・飼い主の呼びかけにも反応しなくなる
・トイレの失敗が増える
・狭いところに入り込んで出られなくなる
このような症状はゆっくりと徐々に見られるようになります。ご飯を食べたことを忘れて、日に何度もご飯を食べたがったり、今まで出来ていたことができなくなることで失禁などトイレの失敗も増えてきたり、人間の認知症の症状と近い状態になります。
愛犬の変化に気付かず、失禁を叱ったり、適切に対応しなかったりすることが症状が悪化することにもつながります。
このような症状の原因は脳や内臓の病気であることもあるので、愛犬からのサインを見逃さず、気になる場合は動物病院などに相談するとよいでしょう。
◾️愛犬が認知症になったら?介護の方法を解説
【食事を何度も食べたがる場合の対応は?】
何度も食べたがって鳴く場合には、1回に与える量を少なめにするようにしましょう。
そうすることで食事の回数を増やしても食べすぎを防ぎ、愛犬の健康にも配慮することができます。
【狭いところに入りたがって出られなくなるのが心配なら?】
狭いところに入れないようにその入り口を塞ぐなどの工夫をしたり、小さいお子さんにするような円形のサークルを設置して、その中で過ごすようにすると、ケガの心配もありません。サークル内にはクッション性のあるジョイントマットを敷いてあげると尚良いでしょう。
【夜鳴きが気になったら?】
夜中に起きて鳴いてしまう場合、まずは昼夜逆転している生活を整える必要があります。
そのため昼間に寝ていれば、起こして刺激を与えるようコミュニケーションをとったり、日光浴をさせたり、自然と夜になると眠くなるような生活リズムになるように、愛犬に働きかけをするのもポイントです。
◾️まとめ
家族の一員として過ごしてきた愛犬だからこそ、認知症により変わっていく姿を目にするのは辛い部分があります。しかし、家族として大切な存在であるのは変わりないこと。愛犬が日々の暮らしを快適に過ごせるよう最適なサポートを行なっていきたいものです。
(医療監修:獣医師 先崎直子)
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