老犬が快適に過ごせる寝床とは?ポイント別に解説
2022.05.27 (老犬ケア)
シニア期に入り、眠って過ごす時間が増えてきた愛犬。成犬の頃は平均で12~13時間と言われる睡眠時間が、老犬になると19時間前後になると言われています。
体力が衰えてくる老犬にとって睡眠は大切な休息時間となるのです。そのため1日の大半を過ごす寝床はできるだけリラックスできる快適な環境に整えてあげたいものです。
そこで今回は、老犬に適した寝床選びのポイントをご紹介していきます。
■ 老犬向け!快適な寝床を作るポイント3つ
ゆっくり眠れる快適な寝床はどんなものでしょう。注意したいポイントもお伝えしていきます。
【ポイント1:素材】
表面の素材は、柔らかく通気性が良く洗える素材が良いでしょう。
老犬になるとトイレの失敗が増えてしまうため、ペットシーツやベッドカバーをかけておくと飼い主さんの負担も減ります。清潔に保つことは老犬に心配な床ずれの予防にも効果的だと言われています。
床ずれは体の一部分が長時間圧迫されることが原因。必要に応じて体圧分散効果のある犬の介護用マットなどを使用するのも効果的です。愛犬の好みや体格に合ったものを選んでみてください。
【ポイント2:場所】
愛犬の寝る場所は、頻繁に変えるよりも、一定の落ち着ける寝床を用意してあげることで重要です。テレビのそばやドアの近くは睡眠の妨げになってしまうため避け、安全で静かな落ち着ける場所がいいでしょう。
犬は本来狭くて暗い場所を好むためケージやクレートがおすすめです。とはいえ、ケージやクレートがストレスになる犬もいるので、無理はさせずに愛犬にぴったりな場所を用意してあげてください。
【ポイント3:温度】
老犬になると体温の調整機能が低下するため、暑さや寒さに弱くなります。
犬種や毛質などにもよりますが、室温は24℃前後がよいとされています。冷暖房の風は直接当たらないように調整し、湿度にも配慮してあげると快適でしょう。
人間が感じる温度・湿度と、犬の高さでの温度・湿度は若干異なるため、温度設定に迷ったら愛犬の高さに温度計を設置して客観的に確認してみるのもおすすめです。
夏は通気性のよい素材、冬は毛布や保温性の高い介護用マットを使用し、暖房器具なども活用しながら温度を微調整してあげると快適さが増すでしょう。
◾ まとめ
シニア期に入ると愛犬にさまざまな変化が起こるため、寝床選びは迷ってしまいます。老犬の寝床を作る際のポイントをまとめると、以下の3点になります。
・清潔を保ちやすく、楽にお手入れができること
・愛犬の好みや体格を考慮し、床ずれを防げること
・季節にあった温度調整と落ち着いた静かな場所
愛犬がお気に入りの空間でリラックスして眠る姿はとても可愛くほほえましいものです。ぜひ愛犬にとって快適な寝床を整えてみてください。
(医療監修:獣医師 先崎直子)
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