愛犬とのバーベキュー 安全に楽しむためのポイント
2023.04.28 (老犬ケア)
最近ではペット同伴可能なバーベキュー場も増えてきています。
犬とバーベキューを楽しむとき、どのような点に気を付けたらいいのでしょうか?
今回は、犬とバーベキューを楽しむときの注意点をご紹介します。
■ バーベキューでの注意点
【愛犬の怪我や体調に注意する】
愛犬が肉の匂いにつられて火に近づくことがあります。普段と違う環境に興奮することもあるため、愛犬から目を離さないようにしましょう。
また、バーベキュー用のテーブルや椅子にはリードをつながないようにしましょう。転倒すると思わぬ事故につながります。アウトドア用のペグを土に差しこみ、リードをつないでおくとよいでしょう。
老犬は体力が低下しているので体調に気を配りましょう。適度な水分補給や無理のないスケジュールを組むようにすると安心です。
【誤飲に注意する】
バーベキューでは食べ物やゴミの誤飲に注意しましょう。飲み込んだものや状態によっては手術になる可能性もあるため注意が必要です。
具体的には次のようなものを誤飲しやすいので注意しましょう。
● 串や爪楊枝・割りばし
肉の匂いがついた串や爪楊枝、割りばしなどは、バーベキューで誤飲しやすいです。飲み込んでしまうと胃腸内壁を傷つけてしまい、手術となります。
● ビニール袋やラップ
ビニール袋やラップも食べ物の匂いがついているため誤飲しやすいです。口に入れて遊んでいる間に飲み込んでしまうこともあるため注意しましょう。
● 骨付き肉の骨
肉と一緒に飲み込んでしまわないよう注意しましょう。鶏肉の骨は噛むと細かく砕けるので飲み込んでしまいがちですが、内臓に刺さる恐れがあるため与えないようにしましょう。
● トウモロコシの芯
分断されたトウモロコシを芯ごと飲み込んでしまうことがあります。芯は消化できないため、腸閉塞になって手術となることもあります。
● 保冷剤や乾燥剤
食材と一緒に置いてある保冷剤や乾燥剤もかじられることが多いです。中身に中毒物質が含まれていることもあるので注意が必要です。
くわえているのを見つけた時には、落ち着いて対処しましょう。大声を出したり、急に取り上げようとしたりすると、犬は慌てて飲んでしまうかもしれません。
もし飲み込んでしまったら、できるだけ早くかかりつけの動物病院に連絡して、先生と相談してください。
食べ物やゴミの管理は、徹底して行うようにしましょう。
【犬が食べられないものを与えない】
次のものは犬が中毒や体調不良を起こすので与えてはいけません。
● タマネギ
タマネギ中毒を起こし、食欲低下や元気消失、下痢、嘔吐、赤色尿などの症状があらわれます。具材としてタマネギを使っているスープやドレッシングにも中毒成分が含まれますので、与えてはいけません。
● 貝類
ホタテなどの貝も消化不良を起こすことがあります。
● 人間用の味の濃い食べ物
濃い味付けのタレで味付けされた肉や野菜は犬の内臓に負担をかけます。犬用の食事は別で用意しておくと安心です。もし与える場合は素焼きしたものにしましょう。
参加者が、犬が食べられない食材を知らずに与えてしまうこともあります。食べ物を与える場合は許可を取ってほしいことを伝えておくと安心です。
【周囲への配慮を忘れない】
ペット同伴可能な場所であっても、犬に慣れていない方や苦手な人もいるかもしれません。
特に近くに子供がいる場合、犬を避けて走ることで別の事故につながる場合もあります。 リードをつけて安全面に気を配りましょう。
また、バーベキューコンロの近くではトイレをさせない、犬の毛が飛ばないような配慮をするとよいでしょう。
◾ まとめ
普段と違う雰囲気が味わえるバーベキューは、愛犬にとっても飼い主さんにとってもよい刺激になります。話に夢中になることもあるかもしれませんが、愛犬の様子や体調に気を配るようにしましょう。
特に体力が低下した老犬は疲れやすいため、無理のないスケジュールにしておくと安心です。
周囲の人への配慮も忘れず安全にバーベキューを楽しみましょう。
(医療監修:獣医師 先崎直子)
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