数日の留守に備える、老犬を預ける準備のススメ
2023.10.31 (老犬ケア)
愛犬と長く一緒に生活していると、冠婚葬祭や突然の出張などで家を数日あけなくてはならないことがあるでしょう。
老犬を長期間お留守番させるのは、飼い主さんにとっても心配ですね。特に一人暮らしの方はなおさらです。
こんなときは、老犬を預かってくれるペットホテルを利用したり、愛犬のことを知っている知人や親類へ預けたりすることもひとつの方法です。
今回は、ペットホテルや知人へ愛犬を預ける際の準備と注意点をお伝えしていきます。
■ 愛犬の預け先の選び方
預け先の選ぶ際のポイントは、愛犬がどのような場所や環境が合っているかを考えると良いでしょう。愛犬の体調や活動量などを普段の生活から観察して見極めることが大事です。
【親類や知人へ預ける】
飼い主さんがよく知っていて、愛犬のこともよく知ってくれている知人や親類であれば、預け先のひとつとして考えることができます。
普段から慣れている相手であれば、愛犬のストレスも軽く済みます。愛犬のことだけでなく、犬のことをよく知っている人であれば、なおよいでしょう。
【ペットホテルへ預ける】
今では全国各地にあるペットホテルですが、さまざまな形態があります。動物病院に併設されている、ペットサロンが運営しているなどの場合もあります。
ペットホテルを選択する場合は、はじめに老犬を預かってくれるか確認しましょう。一般的に、3ヶ月から10歳までの年齢制限を設けていることが多いからです。
また、投薬が必要な場合にそれを行ってくれるか、体調を崩した時の動物病院との連携体制も確認しておくとよいでしょう。
■ 愛犬を預けるための準備
【ひとりで過ごすための訓練】
犬は家族と離れて過ごすのは、ストレスとなります。ですので、普段からひとりでお留守番ができるように訓練し、そういった状況に慣れることが大切です。
【クレートトレーニング】
ペットホテルや知人へ預ける際、必ずしも自由に動き回れる環境であるとは限りません。お散歩の時間以外はほとんどクレートやケージ内で過ごす施設も多いでしょう。
クレートトレーニングをして、狭い空間でも落ち着いて過ごせるようにしておくと安心です。
【環境の変化に適応するための訓練】
普段からさまざまな場所へ連れ出して、家族以外の人や犬と交流できるようにします。
【ワクチン接種やノミ・ダニの予防】
感染予防に対する配慮は基本的なことです。また、ペットホテルによっては、未接種の犬は預かってくれない場合があります。
■ 愛犬を預ける際の注意点
ペットホテルの場合、事前に施設に訪問してどんな環境で預かってくれるのか、下見をしておきましょう。
確認するポイントは、以下のとおりです。
・どんなところで過ごすか(広さ、空間)
・清潔であるかどうか
・散歩をしてくれるか
・普段食べているフードを持ち込めるか
・他に宿泊している犬との接触はあるか
・1日をどのように過ごすのかスケジュールの概要 など
◾ 最後に
宿泊施設を備えた老犬ホームや、ショートステイできる施設も増えてきています。自宅周辺にある施設を確認したり、実際に見学をしたり、普段から情報収集をして備えておきましょう。
冠婚葬祭や出張のときはもちろんですが、愛犬の介護疲れの解消や、飼い主さんのリフレッシュのためにも必要な準備と言えます。
いざというときに慌てないためにも、シミュレーションを兼ねて愛犬を預ける計画を立ててみるのはいかがでしょうか?
(医療監修:獣医師 先崎直子)
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