老犬の床ずれに注意!症状や予防法を解説
2023.11.10 (老犬ケア)
老犬が寝たきりになると、まず注意したいのが床ずれです。
床ずれは、長時間同じ姿勢で寝ているとおこりやすく、体の一部分が圧迫され続けることで皮膚表面の組織が壊死してしまいます。
重症化すると命に関わることもあるので、免疫力が落ちている老犬は特に注意が必要です。
今回は、老犬がかかりやすい床ずれについて、症状や予防法などをご紹介します。
■ 犬の床ずれとは?
床ずれは体の一部分が長時間圧迫されることが原因で、皮膚表面の組織が壊死した状態のことを言います。
寝たきりの状態が続くと床ずれになりやすいため、注意が必要です。
床ずれは血行が悪くなることが原因で起こります。進行が早く、重症化すると治るのに時間がかかるため予防することが大切です。
■ 床ずれの症状とは?
床ずれは進行具合によって症状はさまざまです。以下のように症状が進行してきます。
・寝床に当たっている部分の毛が薄くなる
・皮膚が赤くなる
・痒みや痛みが出る
・水ぶくれができる
・水ぶくれが破れて傷ができる
・膿が出てくる
・皮膚に穴が開く
・骨や関節が露出する
・骨や関節を傷める
一見小さな赤みでも、皮膚の下では大きな懐死がおこっていることも。
重症化して傷口が細菌感染すると命に関わることもあるため、免疫力が落ちている老犬は特に注意が必要です。
自然に治癒することはほとんどないため、症状がみられたら動物病院を受診しましょう。
■ 床ずれを予防するためにできること
【定期的に寝返りをうたせる】
床ずれの予防で最も大切なことは、体の一部分が長時間圧迫されないようにすることです。
老犬が自力で寝返りをうつことができない場合は、2~3時間おきに飼い主さんが寝返りをうたせてあげましょう。
【床ずれ防止マットなどを活用する】
体圧が分散できる床ずれ防止マットや、中にビーズの入った床ずれ防止クッションを活用することをお勧めします。
愛犬の体重がかかっても沈み込みが少なく、体圧をしっかり分散するため床ずれの予防に効果的です。
お手入れをしやすい素材を選べば清潔を保つことができるでしょう。
【愛犬の皮膚の状態をチェックする】
寝返りやお世話のときに、床ずれができやすい部分をチェックすると良いでしょう。
骨が出っ張っていて脂肪や筋肉が少ない部分は特に床ずれになりやすいので注意が必要です。ほお、肩、腰、足首などは注意して観察しましょう。
【栄養バランスのとれた食事】
皮膚の健康を守るためにバランスのとれた食生活を心がけましょう。
◾ まとめ
老犬が寝たきりになると、床ずれのケアがとても大切になります。
床ずれの予防で最も大切なことは、体の一部分が長時間圧迫されないようにすることです。定期的に寝返りをうたせてあげたり、床ずれ防止マットを使用したりして、予防しましょう。
万が一床ずれの症状がみられたら、なるべく早く動物病院を受診するようにしてください。
(医療監修:獣医師 先崎直子)
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