冬のお留守番、老犬の寒さ対策について
2023.12.19 (老犬ケア)
寒い季節に老犬にお留守番をさせる場合、寒さ対策はどうされていますか?
日本全国、冬になれば外気とともに室内の気温も下がります。毎日の仕事や買い物などで家を空ける際には、お留守番の愛犬が快適に過ごせる環境を整えてあげたいですね。
今回は、老犬にお留守番をさせる際の寒さ対策について解説します。
■ 老犬にとって、寒い冬を快適に過ごせる室温は?
犬にとっての快適な室温は、冬は20℃~23℃が目安です。
冬は愛犬のためにエアコンの暖房をつけっぱなしにしているというご家庭も多いかと思いますが、老犬は部屋で横になっている時間が増えるため、愛犬が過ごす場所の気温は低くなりがちです。
特に留守宅では歩き回る人がいなくなるので空気の循環が減り、暖かい空気が天井付近に滞りやすくなります。サーキュレーターなどで空気を循環させるとよいでしょう。
また、在宅中にエアコンではなく灯油ストーブや電気ストーブなどを使っているご家庭も、愛犬が過ごす場所を適温に保つための工夫が必要となります。
ストーブを使う場合は、火傷をしないように、愛犬がストーブから距離をとれるよう、柵などを利用しましょう。
■ 室内の寒さ対策でお留守番を快適に
老犬が室内で長時間過ごす場所が床付近であることを考慮して、最適な暖房器具を考えてみましょう。
【パネルヒーター】
直接肌に触れるものではなく、パネルヒーターで囲われた「エリア」を暖めるタイプの暖房器具。人がデスクワークなどで座っているときに、足元に立てて使えるものが一般的です。
愛犬がよくいる場所に立てて使うことで、周囲を暖めることができます。カーボンヒーターや電気ストーブのように、近づきすぎることで毛が焼けることもないため安心です。
【ペット用ホットカーペット】
ペット用のホットカーペットはペットが直に乗ることができ、すぐに体を温めることができます。寒さに弱い犬種や寒がりの犬におすすめです。
ここで注意が必要なのは、パネルヒーターやペット用カーペットのような、コードが付いた電化製品です。誤ってコードをかじってしまったり、足を引っ掛けてしまったりすることが考えられます。
【湯たんぽ】
寝床に湯たんぽを仕込んでおくことで、お腹や体全体を暖めることができます。厚めのブランケットやバスタオルで湯たんぽをくるむと、40〜45℃位をキープできます。
時間の経過とともにお湯の温度が下がっていくため、直に触れないようにすれば、低温やけどの危険を避けることができます。
電源がいらないため、コードによる事故などの心配がなく、安全面や環境配慮を兼ね備えた点でポイントが高い暖房器具です。
◾ 最後に
寒い季節に老犬にお留守番をさせる場合は、寒さ対策が必須です。ご家庭に合った暖房器具を使って、愛犬が安心して冬のお留守番を楽しめるようにしましょう。
湯たんぽやペット用ホットカーペットの上で過ごし続けると、暑くなりすぎてしまうこともあります。犬が自由に動きまわったり場所を変えたりできる環境に整えるとよいでしょう。
(医療監修:獣医師 先崎直子)
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