意外と重要?老犬が快適な湿度と温度とは
2024.05.13 (老犬ケア)
日本には四季があり、それぞれの季節で気温は大きく変化します。この大きな気温の変動は、人間の体にも不調をもたらすこともありますが、犬はどうなのでしょうか。
今回は、環境の変化に大きな負担がかかりやすいとされる老犬において、快適な湿度や温度について解説します。
■ 老犬にとっての快適温度や湿度とは
高温多湿は人間と同様、犬にとっても不快で心身に負担がかかります。犬にとって快適とされている湿度と温度は以下の範囲がとされています。
湿度:50%前後
温度:20〜25℃前後
ただし、犬種や季節、さらに愛犬の好みによって若干の変動はあります。愛犬の犬種の出身が暖かい国なのか寒い国なのか知り、それに合わせて調整することをおすすめします。
■ 不快なサインを見逃さないように
愛犬が不快に感じているサインはどのようなものがあるのでしょうか。暑い時や寒い時には、下記のような反応が見られます。
暑い時:荒い息(パンディング)、腹を床などの冷たい場所につけて放熱させる、水を飲む回数が多い
寒い時:丸まって寝ている、肉球が冷たい、震える
暑すぎてしまうと、熱中症のリスクが高まります。一方で寒すぎてしまうと、血行不良からの不調や低体温症のリスクがあります。
老犬になると、体温調整機能が若犬よりも衰えているため、こまめに観察して愛犬のサインを見逃さないように心がけましょう。
■ 乾燥にも注意が必要!
温度ばかりに気を取られていると、湿度が適正でない場合もあります。特に乾燥は、老犬にとって以下のような病気のリスクが高まります。
・皮膚コンディション悪化による皮膚炎など
・乾燥による呼吸器系疾患
・ドライアイ
湿度が高い場合も、消化器系に影響を与えることがあるため、適切に管理してあげましょう。
■ 愛犬と一緒に季節に合わせて快適に過ごそう
老犬は環境の変化に敏感であり、特に気温や湿度の変動が大きな負担となります。愛犬に快適な環境を提供するためには、適切な湿度と温度を保つことが必要です。飼い主さんが、愛犬が不快に感じているサインを見逃さず、快適に過ごせるように調整してあげましょう。
(医療監修:獣医師 先崎直子)
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