犬が伸びをする理由は?考えられる病気とともに解説
2024.05.31 (老犬ケア)
犬の伸びには様々な意味があることをご存じでしょうか?
人間と同様に体のストレッチが目的の場合もありますが、伸びが頻繁に続く場合は病気が隠れている可能性もあります。
今回は、犬が伸びをする理由や病気の可能性について解説していきます。
■ 犬が伸びをする理由とは?
犬の伸びとは、前脚を伸ばして伏せるような姿勢でお尻を突き上げた状態のことです。この姿勢には、どのような理由があるのでしょうか?
【ストレッチ】
犬も人間と同様に、体をストレッチさせる目的で伸びを行います。身体を伸ばして筋肉をほぐすことで身体の血流が良くなります。
寝起きや長時間同じ姿勢でいた後などによくみられます。
【飼い主やほかの犬を遊びに誘っている】
飼い主や仲の良い犬を遊びに誘うときも伸びをすることがあります。
表情が明るい、嬉しそうに尻尾を振る、などリラックスした様子もみられます。
【相手に対する敵意を示している】
犬は相手に敵意を示すときも伸びのポーズをします。
このような時には伸びのポーズ以外にも、歯を見せて威嚇する、耳が後ろ向きに寝ている、表情がかたい、緊張している、などの様子がみられます。ストレスを取り除いてリラックスできる環境に整えてあげましょう。
【自分や相手を落ち着かせたい】
犬は自分や相手を落ち着かせたいときに伸びのポーズをとることがあります。
このときの伸びは、周囲の人や犬に向けて感情を示す犬特有のボディーランゲージのようなもののひとつです。
【病気】
犬はお腹の調子が悪いときに伸びのポーズをとることがあります。
犬が痛みを我慢しているときに行うことが多く、小刻みに震える、丸くなって辛そうにする、などの様子もみられます。痛がる様子が見られた場合は、動物病院を受診するようにしましょう。
■ 伸びのポーズが頻繁に出るときに疑われる病気
【膵炎】
膵炎とは、膵臓の消化酵素が何らかの理由で活性化されることにより、膵臓に炎症ができてしまう病気です。
【胃腸炎】
胃腸炎とは胃や腸に炎症が起きる病気のことです。嘔吐や下痢、食欲不振、血便などの症状がみられます。老犬になると消化機能が衰え下痢をしやすくなります。
【誤飲】
誤飲によるお腹の不調でも伸びをする場合があります。ビニール袋やゴミの他にも、中毒症状を引き起こす食べ物にも注意しましょう。
誤飲の可能性がある場合には、できるだけ早く動物病院での診察を受けましょう。
老犬は病気にかかりやすいため、伸びのポーズが頻繁にみられたら体調を確認しましょう。
普段と違う様子がみられる場合は、できるだけ早く動物病院を受診してください。
■ まとめ
犬の伸びは、ストレッチ以外にも気持ちや体調を伝える重要なサインです。病気や体調不良が原因となっている場合もあるため、気になる体調の変化がないか観察しましょう。
老犬は病気にかかりやすいため、様子の変化があった場合には特に注意が必要です。気になる場合は早めに動物病院に相談してください。
(医療監修:獣医師 先崎直子)
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