「春の散歩がもっと安心に!老犬のための虫・雑草対策」。【老犬ケア】

老犬ケア

  • 老犬ホーム
  • 老犬介護ノウハウ
  • 老犬介護用品

春の散歩がもっと安心に!老犬のための虫・雑草対策

2025.01.31 (老犬ケア)

春の公園を散歩する老犬まだまだ寒い日が続きますが、暦の上では立春を迎えます。心地よい日差しの中で、草花の香りを感じながら歩く時間は、飼い主さんにとっても愛犬にとっても楽しみなひとときではないでしょうか。

しかし、春の散歩には楽しい反面、注意すべきリスクも潜んでいます。特に、体力や免疫力が低下しがちな老犬にとって、これらのリスクはより深刻な問題となることがあります。そこで今回は、春の散歩で老犬を守るための虫・雑草対策について詳しく解説します。

◇春の散歩に潜むリスクとは?

春は虫たちが活発に活動を始める季節です。ノミ、ダニ、蚊といった虫は、犬の健康を害するだけでなく、人間にも病気を媒介する可能性があります。

また、草むらや公園には、犬にとって有害な雑草や有毒植物が生い茂っています。これらのリスクを十分に理解し、適切な対策を講じることが、愛犬との安全な散歩には不可欠です。
特に春の暖かさとともに、以下の虫の活動が活発になるため注意が必要です。

【ノミ】
犬の皮膚に寄生し、激しいかゆみや皮膚炎の原因となります。また、瓜実条虫などの寄生虫を媒介することもあります。

【ダニ】
草むらなどに生息し、犬の皮膚に食いつき吸血します。重症熱性血小板減少症候群(SFTS)やバベシア症などの感染症を媒介する可能性があります。

【蚊】
フィラリア症を媒介することで知られています。フィラリア(犬糸状虫)は犬の心臓や肺動脈に寄生し、重篤な症状を引き起こす可能性があります。

また、虫だけでなく草むらにも注意が必要です。草むらや公園には、犬にとって有害な雑草や有毒植物が生育していることがあります。
接触したり、誤って口にしたりすることで、皮膚炎や中毒症状を引き起こす可能性があります。

老犬は、若い犬に比べて体力や免疫力が低下しているため、虫刺されや植物による影響を受けやすい傾向があります。皮膚のバリア機能も低下しているため、虫刺されによる炎症が長引きやすく、感染症のリスクも高まるのです。

以下にも犬が注意したい虫について紹介していますので、ぜひご参照ください。

> 犬も虫に刺される!注意したい虫と予防法を紹介



◇虫・雑草対策とケアのポイント

愛犬が快適に散歩を行うには下記のような対策が有効です。

〇ノミ・ダニ予防薬や首輪、スプレーなどの活用
動物病院で処方されるノミ・ダニ予防薬は、効果や安全性が高くおすすめです。首輪やスプレータイプの製品も市販されていますが、獣医師に相談してから使用するようにしましょう。

〇散歩前後のブラッシングや体のチェック
散歩前後にブラッシングを行い、体に虫が付着していないか確認しましょう。特に、耳の中、足の裏、脇の下などは念入りにチェックしましょう。

〇危険な雑草の特徴と毒性の知識を持つ
ススキは葉の縁が鋭く、皮膚を傷つけることがあります。また、スイバはシュウ酸を含み、大量に摂取すると中毒症状を引き起こす可能性があります。
散歩コースにある危険な雑草の特徴や知識を持っておくことは、愛犬を守ることにつながります。

〇食べてしまった場合の対処法
万が一、愛犬が有毒植物を食べてしまった場合は、すぐに獣医師へ相談しましょう。自己判断で吐かせたり、薬を飲ませたりするのは危険です。

〇安全なルート選びと散歩時に役立つアイテムの活用
できるだけ舗装された安全なルートを選ぶことで、雑草との接触を防ぐことができます。また、時として犬用ブーツは足裏を保護することに役立ち、口輪は、誤食を防ぐのに有効ですので、足裏のトラブル、誤食癖がある場合は獣医師に相談してください。

◇老犬の負担を減らす工夫とケアのポイント

以下のポイントに注意して、老犬に負担をかけないために、無理のない範囲で散歩を行いましょう。

〇負担をかけない時間帯や距離の設定
気温が上がってきたら、気温の高い時間帯や長時間の散歩は避け、早朝や夕方の涼しい時間帯に、短時間の散歩を心がけましょう。

〇散歩後の体の拭き取りや足裏のケア
 散歩後は、濡れたタオルで体を拭き、足裏を清潔に保ちましょう。
また、散歩終わりには、虫が付着していないか、ブラッシングや体のチェックなどを心がければ、さらに予防効果が高まるでしょう。

〇安全で穏やかな散歩コースの選択
愛犬の体力や脚力がかなり低下してきた際には、急な斜面や段差がある場所を避けて、平坦な道をゆったり歩くことをおすすめします。
騒音が少ない、刺激が少なく、愛犬がリラックスできる環境の散歩コースを選ぶとよいでしょう。

また、春先は寒暖差などで老犬が体調を崩しやすい時期でもあります。愛犬の体調をよく観察し、無理のない範囲で散歩を楽しみましょう。
以下にも老犬の春の体調管理について紹介していますので、ぜひご参照ください。

春先は特に注意!老犬の春の体調管理のポイント

◇心穏やかに愛犬と楽しもう

老犬との春の散歩を安全に楽しむためには、事前の準備と日々のケアが非常に重要です。暖かくなる季節ならではの自然を楽しみつつ、虫や有害な雑草への対策も行い、愛犬との素敵な散歩を楽しんでみてはいかがでしょうか。

(医療監修:獣医師 先崎直子

老犬ホームをお探しの方はこちら

  • 北海道・東北の老犬ホーム
  • 関東甲信・北陸・東海の老犬ホーム
  • 近畿・中国・四国・九州の老犬ホーム

全国の老犬ホーム