愛犬の3頭に1頭は10歳以上に
2015.03.17 (老犬ケア)
最近、トボトボ歩く犬が多くなったな。
朝、出勤のために歩いている時に見かける犬の散歩風景にそんなことを感じていました。
そんなことを感じながら、テレビや雑誌を通じて、犬の高齢化の問題が伝えられていることもあり、あらためて現状を調べてみました。
すると、平成26年末に一般社団法人ペットフード協会から発表された全国犬猫飼育実態調査で、実に3分の1以上にあたる34.7%の犬が10歳以上に達していることが分かりました。
もちろん、犬種により大きくばらつきがありますが、犬の10歳はおおむね人間の50歳後半から70歳前半にあたると言われます。
そこで、今回は仮に犬の10歳を人間の65歳とした場合、人間社会におきかえると、犬の社会はどのような状況なのかを考えてみました。
調査によれば、すでに犬の3分の1以上が10歳以上です。
では、日本で65歳以上の人口が3分の1を超えるのはいつでしょうか?
それは、2035(平成47)年。
じつに今から20年も先の状況です。
バラつきや仮定であることを踏まえても、犬の高齢化が人間以上のスピードで進行しており、犬の社会は既に超高齢化(老犬)社会になっていることは、否定できない現実のようです。
犬の高齢化(老犬)問題は人間以上に深刻な状況にあることが分かります。
長い歴史のあいだ、私たちとともに過ごしてきた犬たち。
私たちはそのパートナーの高齢化にどのように向き合っていけば良いのでしょうか。
ペットで言えば、私たち飼い主が高齢期を迎えた愛犬(老犬)と、介護などを含め、どのように付き合っていくかを考えることが必要でしょう。
同時にこれらは、使役犬(盲導犬、介助犬、麻薬犬など)も退役後の余生が長くなることを示していることも忘れてはいけません。
人間のために働いた犬たちの余生を過ごし方、そしてその社会的コストをどう負担していくのかも真剣に考える時期にきているのです。
人間の世界でも高齢化による社会的コスト負担の議論が高まっていますが、同様の議論を犬の世界でも、考えていかなければならない時期に来ているのではないでしょうか。
平成26年全国犬猫飼育実態調査(一般社団法人ペットフード協会)
http://www.petfood.or.jp/data/chart2014/index.html
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