犬にかける年間支出は2万8,000円増え 36万円に
2015.04.01 (老犬ケア)
アニコム損害保険株式会社発表した「ペットにかける年間支出調査」(2015年1月調査)によると、犬にかける年間支出は前年比 28,125円増の 359,151円となりました。支出増加額上位3項目は以下の通りです。
ペットホテル・ペットシッター 27,139円(前年比 6,902円増)
しつけ・トレーニング料 40,614円(前年比 6,486円増)
病気やケガの治療費 80,912円(前年比 5,512円増)
今回はこの支出増加額上位3項目について、触れたいと思います。
「ペットホテル・ペットシッター」
賛否はあると思いますが、私たちは好ましい状況と考えます。
もちろん、飼い主の責任として、常にそばにいて面倒を見てあげるほうが良いことは言うまでもありません。しかし、世帯人員の減少、ライフスタイルの多様化などにより、愛犬を面倒みられない時間があるという現実に目をそむけることもできません。
この現実に対して、ペットホテルやペットシッターという愛犬の一時預かりの受け皿が整い、飼い主がそれを利用できることは良いことだと思います。
「しつけ・トレーニング料」
これも、私たちは好ましい状況だと考えます。
人間と犬、犬と犬の共生ためには、愛犬に社会性を身につけさせることが必要です。特に人口の密集する都市部では人間と犬、犬と犬の共生は非常に大きな問題です。
犬を飼う人の権利だけでなく、犬が苦手な人の権利への配慮がより重要になるからです。
そのため飼い主には、無駄吠えしたり、飛び掛かったりして、人に恐怖心を与えないよう、愛犬をしつける責任があります。同時に、愛犬家同士のトラブルを避けるためにも、他の犬がそばにきても落ち着いて行動できるようなしつけも必要です。
しつけ・トレーニングの支出が増えた理由は、そういった社会性を愛犬に覚えさせようという飼い主の意識の高まりだと考えられるからです。
「病気やケガの治療費」
調査では若い愛犬の誤飲や骨折も原因としてあげられています。
これは愛犬を飼育する際の、飼い主側の準備(勉強)不足によるものが大きいと思います。誤飲するものを犬の行動範囲に決して置かない、人間にとっては小さな段差でも、体の小さい小型犬にとっては大きな段差になるなど、飼育に関して基本的な知識を身に着けていれば避けられるものが多くあります。
他にも医療の高度化、愛犬の高齢化が原因になっていると考えられます。
犬の治療費には心臓疾患、腫瘍など避けられないものもありますが、歯周病など歯磨きの習慣や、エサへの配慮で避けられるものもあります。飼い主が、愛犬の若い頃から日頃のケアを行うことで、老犬になった時の医療費を減らせるのです。
同調査の愛犬の平均年齢5.1歳なので、高齢犬は調査より多くの医療費がかかると考えられます。
漠然と「お金がかかる」ではなく、年間80,000円を超える医療費がかかることを認識し、備えをしておくことが飼い主の責任といえるでしょう。
今回の調査では、30.8%が2015年もペットにかける支出が増加すると回答しています。
今後も愛犬にかかる支出が増える可能性があることも、愛犬の飼い主は心にとめておくとが大切なのではないでしょうか。
ペットにかける年間支出調査(2014年) アニコム損保調査
http://www.anicom-sompo.co.jp/company/news/news_0150202.html
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