北海道盲導犬協会 老犬ホーム訪問記 その2
2016.04.25 (老犬ケア)
前回コラムでは、北海道盲導犬協会の取り組みをお伝えしました。
今回は設備やスタッフについて書いていきたいと思います。
最初に案内されたのは老犬が暮らす部屋です。
老犬ケアスタッフがお伺いした時には、18歳を最高齢に4頭の犬たちが北海道盲導犬協会の老犬ホームで過ごしていました。
広々としたフリースペース、段差なく移動可能なトイレなど、細かい配慮が行き届いた部屋には、天窓から暖かい太陽の光が差し込んでいます。
足腰の弱った老犬たちも、運動や日光浴のために、屋上にある藤棚のある広場にあがれるよう、この部屋には専用のエレベータも設置されています。
ジャクジーも完備。機能維持や改善のためのリハビリも兼ねた入浴も可能です。
老犬たちの世話は、盲導犬の訓練とは別の専属スタッフが、老犬たちの部屋に簡易ベッドを持ち込んで、夜も一緒に寝るなど、24時間常駐でサポートします。
老犬の体調は常にチェック、記録もしてスタッフ間での共有を測り、万が一の体調が急変した時は施設常駐の獣医師が対応するなど、多くの目で老犬たちを見守っているのです。
常に人間とともに暮らし、サポートしてきた盲導犬たち。
そんな彼らへの、わずかながらの人間からの恩返しともいうべき、たくさんの目に守られた空間。
多くのスタッフが送る温かな視線のせいか、部屋に差し込むやわらかな陽射しのせいか、なんとも言えない穏やかな時間が、そこには流れていました。
最後に、スタッフの辻さんに盲導犬を取り巻く環境をお伺いすると「盲導犬などの使役犬は、まだまだ社会に受け入れられないケースもある。より一層理解が深まり、彼らの活動の範囲が広がっていくようにしたい」とおっしゃっていました。
PR活動も含め、北海道盲導犬協会の活動は、寄付や募金によって支えられています。北海道盲導犬協会では、通常の寄付金の他、月会費または年会費という形で支援を行うサポート会員も募集しておりますので、ご興味のある方は以下北海道盲導犬協会のホームページよりお申し込みください。
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