知っていますか?老犬の認知症対策
2016.07.04 (老犬ケア)
高齢化により社会問題となっている認知症の増加。実はこの認知症は、犬にも起こる病気です。
犬は話すことができません。そのため発見が遅れることも多くあります。だからこそ、認知症の早期発見には私たち飼い主が、愛犬を注意深く見てあげることが、重要になってきます。
ところで、犬の認知症とはどのようなものなのでしょうか。
犬の認知症とは、人間と同様、脳細胞が減少することで、一旦発達した知能が低下し 、いつもどおりの行動ができなくなってしまう状態のことで、認知力、反応性の低下、学習記憶能力が見られるようになります。
具体的には以下の症状があげられます。
1.家のなかを歩き回る・円を描くように回る(徘徊)
2.夜中に単調なトーンで鳴き続ける
3.障害物が避けられず、立ち往生する
4.迷子になる(屋内・屋外)
5.知っている人を認識できない
6.知っているものでも、異常に興奮する
大型犬なら8歳、小型犬なら10歳を過ぎたあたりの犬が、このような行動を見せた場合は認知症を疑う必要があります。 これらの症状は空間認知の変化、把握不全、経験の混乱などにより、引く起こされます。 その他、怒りっぽくなったり、お漏らしをしたり、様々なことに興味を示さなくなったり、食欲の低下、増加などの症状が現れることもあります。
ただし、このような症状をみかけたときに、すぐに認知症と決めつけるのは危険です。急性の脳疾患などのケースもあるので、まずは獣医師に相談するようにしましょう。
残念ながら、今の獣医学では認知症を完治させることは困難です。
そのため、認知症では事前のケアがとても大切になってくるのです。
愛犬が認知症になるなんて、考えただけでも悲しいですよね。
そうならないためには、わたしたち飼い主が、愛犬が若い頃から、認知症ケアに気を配ることが大切になります。
私たち飼い主は、どのようなことに気を付ければよいのでしょうか?
認知症ケアには、適度な刺激を与えることが重要です。
具体的には、日ごろから以下のようなことを心がけましょう。
1.散歩のコースを変える・歩く速度を変える
2.知的玩具で遊ばせる
3.新しい行動を教える
4.マッサージをする
5.旅行をする
6.他のペットと触れあわせる
こうみると、日ごろから心がけることには、飼い主も楽しめそうなことがたくさん。
認知症のケアは、愛犬と一緒に楽しみながらできるのです。
食事では、DHAやEPAを多く含むものをあげるとよいでしょう。
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夜鳴きや徘徊のため、飼い主自身が睡眠障害を患ったり、近隣から鳴き声に関する苦情を受けたりと、認知症の介護は想像以上に大変です。一人で抱え込まず、色々なサポートを受けながら、介護を続けていきましょう。
動物病院の先生に相談するのはもちろんのこと、最近では訪問看護、デイサービス、老犬ホームなど、飼い主のみなさんをサポートする多くのサービスがでてきています。
老犬ホームのなかには、数日程度のお預かり(ショートステイ)に対応しているところも増えてきました。飼い主のみなさんの心身の休息のため、そういったサービスを利用する方法もあるでしょう。
もしもの時に備え、ご家族で相談したり、老犬ホームなどの情報をあらかじめ調べておくのも良いかもしれません。
より良い愛犬との関係を築いていくためにも、普段からこのようなの問題を考えておくことが大切になってくるでしょう。
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