防災の日。災害時に備え飼い主が心がけること。
2016.09.01 (老犬ケア)
今日、9/1は防災の日。
東日本大震災や熊本地震、最近では台風による北海道、東北地方の水害など、近年、多くの災害に見舞われている日本列島。いつまたこのような未曾有の災害が襲ってくるかわかりません。
防災の日の今日、あらためて災害に備えて、飼い主が心がけておくべきことを考えたいと思います。
考え方の基本は、避難生活とは普段と全く異なる環境で、多くの人が共同生活を送るということです。
これは愛犬にとっても同じことです。
そういった環境のなかで、愛犬のストレスを少しでも軽減するとともに、共同生活を送るほかの方々に迷惑をかけないようにするためには、どうすれば良いかを考えましょう。
老犬ケアでは、以下の7点を心がけることをおすすめします。
1.家族以外の人、他の犬や猫に慣れさせておく
見知らぬ人や、犬・猫がいる環境に置かれると、愛犬が必要以上に怖がったり、威嚇することがあります。普段はおとなしい愛犬が突然、噛みついたり、飛びかかったりして、人やほかのペットにケガを負わせてしまうこともあります。
吠えれば、避難所で共同生活を送る他の方にも迷惑がかかります。
当然、みなさんの大切な愛犬にとっても大きなストレスがかかっている状態です。
散歩の時に他の犬と遊ばせたり、友達と集まる場に愛犬を連れて行くなどして、家族以外の人や、他のペットにも慣れさせておきましょう。
2.ケージ内でおとなしく生活できるようにしておく
避難所ではケージ内で飼育することになります。
突然、ケージ内で生活することになると、愛犬にとって大きなストレスになります。室内で放し飼いされているような愛犬でも、ケージで生活できるよう訓練しておきましょう。
普段からケージで生活し、そこが自分の安全地帯だと認識することは愛犬にとっても好ましいことで、決して可哀想なことではありません。
3.予防接種、ノミ・ダニ駆除をしておく
人やほかの動物に感染する恐れもあります。
狂犬病、混合ワクチンなどの予防接種、ノミ・ダニ駆除は必ず行いましょう。
老犬の場合、体調に配慮して予防接種を避ける場合もありますが、このような場合でも、飼い主自身で勝手に判断するのではなく、必ず獣医師と相談したうえで判断しましょう。
4.トイレのしつけをしておく
避難所の生活で、ペットに関して多い苦情のひとつに臭いがあげられます。
あちこちで粗相をしないよう、普段からトイレはしっかりとしつけましょう。
飼い主の合図にあわせてトイレができるように、トイレをする時に合図の声をかけるようにして、しつけましょう。
5.体をきれいにしておく
普段から一緒に生活している飼い主は気づきにくいものですが、あなたの大好きな愛犬にも獣特有の臭いがあります。トイレのしつけでも述べたように、臭いは苦情の上位を占めるものなので、いざ避難が必要になった時でも、臭いがあまりしないよう、普段からシャンプーをして愛犬を清潔に保ちましょう。
6.迷子対策
今まで脱走したことはないから大丈夫、というは間違いです。災害時などストレスがかかった時は、愛犬が思わぬ行動に出ることがあります。 万が一逃げてしまった時でも、飼い主のもとに帰ってこられるよう、鑑札、名札、マイクロチップなど、愛犬の身元が分かるものを常に身につけさせましょう。
7.水・食糧・薬の備蓄
避難所に配給される食糧や水は、基本的に人間のものです。
とくに災害初期は当然のことながら、人間への救援が優先されるので、ペット用の救援物資が被災地に行き届かないケースも多くあります。少なくとも5日分(できれば7日以上)の愛犬用の食糧や水を備蓄しておきましょう。持病のある愛犬の場合、薬の備蓄も必要です。
みなさんの備えはいかがでしょうか?
防災の日を機に、いざという時に慌てたり、後悔しないよう、災害時の愛犬への備えについて今一度見直してみてください。
環境省のホームページに災害時におけるペットの救護対策ガイドラインも公開されていますので、そちらもご参照ください。
環境省 災害時におけるペットの救護対策ガイドライン
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