老犬ホーム訪問記 大阪市 老犬介護ホームメロー
2017.03.22
大阪にある老犬介護ホーム メローに訪問、運営する竹内さんご夫妻にお話を聞きました。
施設の名前「メロー」は、天国に旅立った竹内さんご夫妻の愛犬、ラブラドールのメローが由来です。メローは子供のころから足が悪く、奥様のひろみさんはそのお世話のためにと、動物看護や介護の勉強を始めました。
勉強を進めていくうちに、老犬介護サービスの必要性を実感、以前よりご夫妻で営んでいた印刷業を廃業し、第二の人生へのチャレンジとして老犬介護サービスを始めることにしたのです。
印刷工場だったスペースを老犬ホームへと改装、元工場という広いスペースを存分に活かした施設は、ケージ前のフリースペースや屋上の40坪のドッグランなど、大阪市内にありながら、ゆとりある空間が特長です。広々としたスペースを活かし、就寝以外の時間は、お預かりした愛犬をケージ外のフリースペースで自由に過ごさせます。
「状態の悪いワンちゃんでも、あきらめずに世話することが大切なんです」
竹内さんご夫妻は力強くおっしゃいます。
その言葉に偽りはなく、寝たきりや歩けないワンちゃんにも、フリースペースでのリハビリや、バギーに乗ってお散歩など、積極的な介護を施していました。
ご夫妻が最初にお預かりした柴犬との出会い、それがこの積極的介護の原点だそうです。
奈良県からやってきたこのワンちゃん、入所当初は認知症が進み、24時間鳴き続け、寝たきりの状態で、周囲のワンちゃんやスタッフの声にも無反応でした。そんな状態でも、ご夫妻はあきらめず毎日声をかけ、マッサージや運動などを続けました。3日に1度は面会に訪れていた飼い主さんも協力、竹内さんご夫妻と一緒になってお世話をし続けたところ、呼びかけに反応するようになったのです。
昼夜逆転の生活や、夜鳴きも治まりました。
並行して続けていた歯の治療も功を奏し、ごはんも食べられるようになります。
ついにこの柴犬はメローを卒業、飼い主のもとに戻り、再び一緒に暮らせるようになったのです。
「こんな奇跡は二度と起きない」
秀公さんは照れながら話しますが、この経験が老犬介護ホームメローのあきらめない介護を生んだのです。
老犬介護ホームメローは、営業時間中であれば事前連絡不要、いつでも面会OKです。これも飼い主、老犬が「会いたいときに、いつでも会ってもらいたい」というご夫妻の考えからです。多くの老犬ホームでは、面会の際は事前予約をお願いしているなか、この取り組みはとても素晴らしいと感じました。仕事の都合などで、営業時間外にしか面会できない際も柔軟に対応されているとのことです。
マイクロバブルバス、酸素カプセルなどの設備が充実しているのも老犬介護ホームメローの特長です。
マイクロバブルバスの導入も、竹内さんご夫妻のこだわりからです。
「ここに来るワンちゃんの多くは、年齢や病気などを理由にシャンプー、トリミングを断られられ、長い間、シャンプーしてないんです」とひろみさんは話します。
だからこそ入居の時は、まず最初にワンちゃんの体を綺麗にしてあげたい、その時にこのマイクロバブルバスが大活躍するのです。
さっぱりした愛犬の姿に、飼い主も喜び、老犬も気持ち良さそうにしているそうです。
「ありがとう」「助かった」「ゆっくり眠れた」
竹内さんご夫妻は飼い主からのこんな感謝の言葉に励まされているそうです。
ご夫妻は今日も、これからも、この言葉を糧に愛犬たちと向きあっていくのでしょう。
老犬介護ホームメローの施設概要
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