大切な愛犬との避難計画は立ててますか?
2015.09.01 (老犬ケア)
9/1は防災の日。
今日は災害時に愛犬をどうすれば良いかについて、お話したいと思います。
災害が起き、避難が必要な時、愛犬は連れて行くべきなのか?自宅に残すべきなのか?
みなさんはご存知でしょうか?
避難時は愛犬と行動をともにする、いわゆる「同行避難」が原則となります。
ペットは飼い主の心を癒す大切な存在であり、被災時に両者を分離してしまうと、避難生活中の飼い主の精神状態に大きなダメージを与えること、自宅に残すことで野犬化するリスクなどを踏まえた措置です。
しかし、避難所は多数の方の共同生活の場であると同時に、そこには犬が嫌いな方もいるので、十分な配慮が必要になります。災害時に大切な愛犬を連れていくためには日ごろからの次のような準備をしておくと良いでしょう。
■人間に慣れさせる
避難上には多くの人がいます。その方が不意に愛犬に触ったりするかもしれません。そういう状態でも愛犬がストレスを抱えることがないよう、また思わぬ行動に出て、人を怪我させることのないよう、飼い主以外の人間にも慣れさせておきましょう。
■他の動物に慣れさせる
他に避難してきた犬や猫などの動物と一緒のスペースでの生活となります。
他の動物がいても興奮することがないよう、散歩の時から他の犬や猫と仲良くできるようにしましょう。
■ケージに慣れさせる
避難所では飼い主と離れた場所での生活や、ケージでの生活を求められることがあります。
ケージ内でもストレスを感じることなく、ゆったりと生活できるよう、普段からケージに慣れさせておきましょう。
■健康管理の徹底
狂犬病やワクチン接種はもちろん、健康管理全般に気をつけておきましょう。
犬は環境変化によって、強いストレスを受けるので、健康状態の悪化が懸念されます。
また、伝染性の病気を持っている場合、避難所への受け入れを拒否されることもあります。
老犬の場合、持病を持っていることも多いので、健康管理には特に注意が必要です。
■迷子対策
災害時は愛犬も強いストレスを抱えます。
そのため、普段は絶対に逃げ出したりしなかった愛犬が、突然逃げ出してしまい、離れ離れになってしまうこともあります。
迷子になってしまっても、愛犬が飼い主の元に戻れるよう、鑑札、マイクロチップなどで飼い主が分かるようにしておきましょう。
■ペット用の避難用品や備蓄品の確保
最低でも3日分は愛犬の防災用品を用意しておきましょう。
フード、水はもちろん、トイレ用品、飼い主と一緒に写った写真、おもちゃなどもあるとよいでしょう。老犬介護用品がある場合も予備を準備をしておきましょう。
自治体によっては、避難する際に最低の携帯すべきフードや水の量、その他の飼育用品を定めているところもあります。
自治体のホームページ等を確認し、それにしたがって防災用品を用意しておきましょう。
■避難所や避難ルートの確認等の準備
ご家族で最寄りの避難場所や避難経路について確認しておきましょう。
地方自治体によっては、避難所でのペット受け入れを制限しているケーズもあるので、地方自治体等に災害発生時の対応について確認しておきましょう。また、同じ自治体でも避難所によって、同行避難の可否、避難時に用意すべきものが異なる場合もあります。そのような場合は、各避難所運営組織に、愛犬受け入れ規則も事前に確認しておきましょう。
災害はいつ起こるかわかりません。いざという時にあなたの愛犬を守るためにも、しっかり備えておきましょう。
特に老犬はちょっとした環境の変化でも大きなストレスをかかえることが多くあります。
災害時の環境の変化でストレスを感じることがないよう、色々な環境に慣れさせておくことが大事です。
最後に老犬ケアが調査した、東京23区の同行避難対応状況をご案内します。
23区内在住の方は参考にしてください。
※愛犬の同行避難を前提に調査をしております。他の動物については別途お調べください。
※内容は調査日時点のものです。必ずご自身で直接自治体等にご確認ください。
■千代田区
避難所:同行避難可能
避難所内に「動物救護所」を設置し、ペットを保護・飼育することとしている。平成26年度にペット用ケージを各避難所に配備。(ケージ等の資材は避難時に持ち出せなかった飼い主のためであり、原則は飼い主自身で持参)
広域避難場所:未定
まだ同行避難の仕組みは準備されていない。
■中央区
避難所:同行避難可能
同行避難を推奨する方針のもと、各避難所の運営者と調整中。
広域避難場所:同行避難可能
特段のルールは定めていない。
■港区
避難所:各避難所の運営にゆだねている
詳細は居住地域の避難所運営組織に確認。
広域避難場所:同行避難可能
いつもいっしょにいたいから ペット動物の災害対策(港区)
■新宿区
避難所:同行避難可能
避難所内では人間と動物の飼育場所を完全に分離し、動物はケージに入れるか、リード等でつなぎ留め、人間の居住スペースに入らないよう管理。避難所運営管理協議会内に、動物の飼い主を中心とした動物救護部を設置し、避難所内の動物の管理を自主的に行う。
避難所内では自由にさせない。飼い主が用意したケージやリードで管理。
咬んだり、鳴き声があまりにうるさいなどの問題がある場合に退去を求める可能性あり。
広域避難場所:同行避難可能
いざという時に災害からペットを守るために(新宿区)
■文京区
避難所:同行避難可能
飼育場所等の細かいルールは避難所毎に策定。
原則、避難所に設置される受付を通して、飼い主と同じように愛犬の情報登録が必要。
ペットの飼育及び飼育場所の清掃は、飼い主が全責任を負って行う。
広域避難場所:未定
飼い主にケージ等の携帯をお願い。
■台東区
避難所:同行避難可能
同行避難を原則としているが、最終的には居住地域の避難所運営組織にて決定。
5日分のエサと水、首輪・鑑札等、リード・ハーネス・ケージ等の準備をお願い。
広域避難場所:同行避難可能
災害時の動物避難(台東区)
■墨田区
避難所:同行避難可能
同行避難を原則としているが、避難所によって、ペットの可否、受け入れ方に違いがあるので、避難所の運営組織に事前確認要。
最低3日分のエサと水、ケージ・首輪・リードの準備をお願い。
広域避難場所:同行避難可能
特段のルールは定めていない。
ペットも防災対策を(墨田区)
■江東区
避難所:同行避難可能
同行避難を推奨。日頃から避難所生活を想定したしつけの徹底、身元表示、食糧、水およびケージなどの備蓄をお願い。
広域避難場所:同行避難可能
■品川区
避難所:同行避難可能
避難所の状況に応じて動物の飼育場所を確保。
ペットは好きな方、苦手な方、多種多様な考え方があるので、各避難所の連絡会議で決められたルールに従うこと。
ペットフードの備蓄やしつけなどの準備をお願い。
広域避難場所:同行避難可能
様々な避難者がいるので、他避難者に配慮すること。
■目黒区
避難所:同行避難可能
フードやケージなどのペット用品の携行をお願い。
各避難所運営協議会にて具体的な飼育場所や飼育方法は決定。
広域避難場所:同行避難可能
■大田区
避難所:同行避難可能
以下の順に検討して欲しい。
1.ペットにとって自宅が安全な状態であれば、在宅飼養を継続。
2.ペットを親戚や友人宅等に避難させることが可能なら、一時預かりによる飼養を推奨
3.上記1,2の対応が難しい場合には、避難所にペットを伴って避難。
避難所における飼育管理はペットを連れてきた飼い主同士で協力して行う。フードやケージ等は飼い主が準備。
広域避難場所:未定
緊急時は相当の混乱、動揺が予想されるので、飼い主はそれに備えた準備と責任を持って行動して欲しい。
ペットのための災害対策(大田区)
■世田谷区
避難所:同行避難可能
人とペットの生活スペースを分け、ペットは屋外。
ケージや食料は予め飼い主が用意し、避難所における世話は、飼い主がグループ等をつくって行う。
広域避難場所:同行避難可能
災害時にペットを守るために(世田谷区)
■渋谷区
避難所:同行避難可能
各避難所での飼育場所など詳細は未定で、今後各避難所の運営委員会にて検討。
飼い主には、平時からの狂犬病予防接種、ケージ、フードの用意をお願い。
広域避難場所:未定
■中野区
避難所:同行避難可能
避難所の校庭等の一部に飼育スペースを確保。
広域避難場所:同行避難可能
■杉並区
避難所:同行避難可能
ケージに入れるなどして同行避難すること。
各避難所でペット飼育場所を設ける予定だが、運営は各避難所で異なる。
広域避難場所:同行避難可能
■豊島区
避難所:同行避難可能
避難所には、動物に対するアレルギーを持つ人、嫌いな人もいるので、飼育や排泄などは避難所でルールを定める。ペットのフードや常備薬の確保、トイレの処理等は、飼い主の責任で行うこと。
広域避難場所:同行避難可能
具体的のルールは定めていない。
■北区
避難所:同行避難可能
全避難所とも同行避難は可能だが、避難所での詳細な飼育方法は各避難所運営委員会にて決定予定。
エサ、ケージ等、飼育に必要なものは飼い主のマナーとして用意をお願い。
広域避難場所:同行避難可能
■荒川区
避難所:同行避難可能
畜犬登録や狂犬病予防注射を毎年接種(病気等で接種できない場合を除く)している犬に限り受け入れ。
自宅や飼育小屋が無事で、引き続き飼育が可能な場合、一度ペットと同行避難した後で、二次災害などの危険性が無く安全が確保された場合に限り、住み慣れた自宅や飼育小屋に戻して、飼い主だけで避難。
皮膚病や感染症を発症しているなど、他の動物に感染する可能性がある場合の受け入れは原則お断り。
広域避難場所:同行避難可能
具体的のルールは定めていない。
備えよう!大切なペットを守るための災害対策
■板橋区
避難所:同行避難可能
各避難所ごとにペットの生活スペースや飼育のルールについて定める。
飼い主とペットの生活スペースが別々になったり、ペットの生活スペースが屋外になる可能性もある。
広域避難場所:同行避難可能
ゲージやリードの使用、排泄物の処理に留意。
■練馬区
避難所:同行避難可能
避難者に危害を加える可能性のあるペットなどは、各避難拠点の判断で受け入れを拒む場合もある。
同行避難をした場合は必ず避難したペットの登録をし、飼育は飼い主の責任で行う。
避難拠点にはペット用の物資は備蓄していないので、飼い主の責任で準備。
広域避難場所:同行避難可能
区として定めたものはないが、屋外なので、同行避難は可能。
■足立区
避難所:同行避難可能
ケージ、キャリー、リード、エサなどは飼い主が持参すること。
飼育場所は人間の生活スペースと区分。獣医師会と連携し、各避難所にて飼育スペース等を検討中。
広域避難場所:同行避難可能
■葛飾区
避難所:同行避難可能
マイクロチップの埋め込みや鑑札の携帯、ケージ、5日分の食料・水の準備、ケージに入る訓練などを日頃から行うこと。
広域避難場所:同行避難可能
考えましょう!ペットとの災害避難生活(葛飾区)
■江戸川区
避難所:同行避難可能
ケージ、キャリー、リード、フードなどは飼い主が持参。
飼育場所は屋外、飼育場所の清掃等は飼い主が行う。
上記を原則として、今後各避難所の運営協議会にて具体的対応を協議していく予定。
広域避難場所:同行避難可能
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