ホリスティック医療への取り組みのあゆみ ふぅ動物病院2
2016.02.03 (老犬ケア)
前回コラムでご紹介した、青梅のふぅ動物病院の鈴木院長にホリスティック医療への取り組みについてお伺いしました。
鈴木院長がホリスティック医療に基づいた施術をはじめたのは、ふぅ動物病院を開業した6年前からです。
西洋医療だけでは限界がある。
もちろん、ホリスティック医療だって万能ではない。
QOLも含め、患者を真の意味で救うためには、西洋医療にホリスティック医療も加えた、統合医療が重要になってくる。かつてお父様が病気を患った時、その闘病生活を間近で見ていた鈴木院長はそんなことを感じていたそうです。
そんな経験から、比較統合医療学会(旧 日本伝統獣医学会)の鍼灸コースの受講をはじめ、数々のセミナー参加を通じて知識を積み重ね、開業を機に診療にホリスティック医療を取り入れました。
いまでこそ、動物医療においてもホリスティック医療が取り入れられつつありますが、勉強当時はまだ認知も低く、なかなか周囲の理解が得られず、大変だったとのことです。
それでも地道な努力の結果、今までに来院した犬たちのうち、50~60頭程度に鍼灸などの治療を施すまでになり、飼い主さんから多くの喜びの声が届けられるようになったとのことです。
ホリスティック医療の良い点をお伺いすると、鈴木院長はこんなことを話してくださいました。
ホリスティック医療は個々のもつ免疫力を引き出す医療なので、個体によってその治療法は変わってきます。そうなると身近にいて、愛犬のことをもっとも良く知っている飼い主さん自身が、治療に参加することが大事になってきます。そこで飼い主さんが愛犬に自然と注意を向け、その健康管理に積極的な姿勢になるのです。飼い主さんが愛犬と一緒になって病気の治療や健康維持を考える、これがホリスティック医療の良い点です。
たしかに獣医師がどんなにサポートしても、最後に愛犬の健康を守るのは飼い主の仕事。
ホリスティック医療、西洋医療云々よりも、まずは飼い主さんが愛犬の健康管理に気を配り、治療に参加してこそ、愛犬の幸せな日々があるのだろうと感じました。
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