「中西(ちゅうせい)統合獣医学のすゝめ かまくらげんき動物病院」。【老犬ケア】

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中西(ちゅうせい)統合獣医学のすゝめ かまくらげんき動物病院

2016.02.19 

かまくらげんき動物病院 待合室 神奈川県鎌倉市のかまくらげんき動物病院。

 ここは早くから東洋医療を取り入れてきたことで有名な石野院長が営まれている病院です。

 待合室に設置されていたサイネージには、季節にあわせた愛犬の世話の仕方などの情報が流されていたのはさることながら、驚いたのは東洋医療とは真逆とも思える、最新の検査方法の紹介に多くが割かれていることでした。

 取材の冒頭で、石野院長にその疑問をぶつけてみたところ、「私が目指しているのは中西(ちゅうせい)統合獣医学だからです」との言葉が返ってきました。

 中国を中心とする東洋医療と西洋医療。
 “中”と”西”を結びつける医療、これが石野院長の掲げる中西(ちゅうせい)統合獣医学です。

 愛犬への東洋医療の取材という、私たちの取材意図が良い意味で裏切られた瞬間です。

 石野院長は続けて言います。

 西洋医療や東洋医療のどちらが大切ということはないのです。
 大切なのは、愛犬を病気や怪我の苦しみから救うこと、健康が維持されることとであって、そのために西洋医療、東洋医療の区別なくベストな選択肢をとるだけです。
 なので、私たちの治療の第一歩は西洋医学的アプローチでしっかりと原因を突き止めるから始まります。

 原因が分からなければ、ベストな治療などできる訳ないのですから。

 そのうえで飼い主の希望にも耳を傾けながら、病気や怪我の回復に何がベストな方法なのかを選択していきます。

 例えば、急性疾患や怪我の治療には、西洋医療的アプローチが有効になります。
ステロイドなど副作用が気になる薬についても、愛犬の苦痛を緩和するために有効なケースもあります。

 一方、東洋医療は急性疾患や怪我で衰えた機能の回復サポート、そして病気が再発しないための体質改善に効果が期待できます。

 西洋、東洋などということは、ある意味どうでも良いこと。
 シンプルに愛犬の健康回復と維持のために最良の方法を取る。
 これが石野院長の想いであり、中西統合獣医学なのなのだと分かりました。

 取材当日は関東地方にこの冬一番の積雪があった日にもかかわらず、多くの患者さんが来院されていました。

 愛犬を元気にするために西洋、東洋の別なく、あらゆる方法を検討し、最良のものを選択する。
 そういう石野院長の姿勢が、多くの飼い主に支持されているのでしょう。

 次回以降のコラムでは、石野院長が東洋医学に取り組もうと思ったきっかけ、介護への想いについてお届けします。

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