老犬にノミやダニの予防は必要?
2016.07.19 (老犬ケア)
愛犬が体中を掻きむしったり毛が抜けて炎症を起こしている部分を見つけたことはありますか?
予防の目安は春先の4月から、気温が低くなる11月までの間で、おおむね月に一回となりますが、ここ数年、真冬でも暖かいことがあるため、通年の予防をすることをおすすめします。
最近では室内犬が増え、冬でもノミが繁殖しやすい環境で生活する愛犬が増えたため、特に注意が必要です。
ノミ・ダニ予防をしなかった場合、愛犬に病害がでてくることもあります。
例えばノミの予防を怠ったときには、アレルギー性皮膚炎や、ノミを口から食べることで感染する瓜実条虫症など、ダニの予防を怠ったときには、貧血・アレルギー性皮膚炎・バベシア症・ライム病などを発症することがあります。これらの病気のなかには、こじらすと治療が困難になるものや、人と動物の共通感染症(ズーノシス)もあるので、定期的にノミ・ダニを駆虫をすることが大切です。
こう考えてくると、老犬といえどもノミ・ダニ予防は必要と言えるでしょう。
駆虫薬は使い方や効能・料金も様々です。また、薬を塗布した部分の脱毛、薬を舐めたことによる嘔吐、よだれ、食欲不振や元気消失などの副作用が出ることもあるので注意が必要です。
特に体力の落ちている老犬・妊娠中の犬は、使用に際し注意が必要です。
老犬のノミ・ダニ予防に駆虫薬を使用する場合は、どのタイプの薬にするのか、あるいは、使用しない方が安全なのかを、かかりつけ動物病院の先生とよく相談をして決めるようにしましょう。
駆虫薬を使用できなかった場合でも、ブラッシングをして愛犬の体にノミやダニは付着していないか、皮膚に掻きむしった痕が無いかなどのチェックをして、皮膚の状態や、異常が無いかを確認するようにしましょう。ほかにも、カーペットやソファーなどの掃除、愛犬が使用している毛布などの洗濯もこまめに行いましょう。
ノミやダニが寄生すると、愛犬だけでなく飼い主 やその家族にまで被害が及ぶケースもあります。ヒトが感染すると死にいたることもある重症熱性血小板減少症候群(SFTS)が近年問題になっています。この病気はウイルスをもったダニがヒトを刺すことで感染するため、飼い主がSFTSになるリスクを減らすためにもダニ予防は必要です。
定期的に駆虫をしていくことは、通院や金銭面でも大変ですが、愛犬のQOL向上、家族の健康維持のためにも、しっかりと予防してあげましょう。
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