愛犬の幸せな晩年のため、備えを忘れずに
2017.01.16 (老犬ケア)
14.85歳
これは愛犬の平均寿命です。
近年、動物医療の発展とともに犬の寿命も延びています。犬種によっても異なりますが、中・大型犬は14.02歳、超小型犬は15.67歳と概ね大型犬は短く、小型犬は長くなる傾向にあります。
愛犬が最後まで元気で、その生涯を終えることができれば幸せですが、平均寿命の延びに伴って、晩年介護を必要とする愛犬も増えています。
目が見えなくなる(見えづらくなる)
耳が遠くなる(聞こえなくなる)
歩けなくなる
トイレの介助が必要になる
食事の介助が必要になる
夜鳴きするようになる
など、介護が必要になるパターンも様々です。
晩年を迎えた愛犬は、それまで過ごしてきた飼い主と一緒に、住み慣れた家で過ごすことが一番の幸せです。自宅介護が必要になった時に困らないよう、今は元気な愛犬でも、いつか介護が必要になる時がくることを忘れず、少しずつ心の準備しておくことが大切です。
とはいえ、老犬介護は想像以上に肉体的、精神的負担が大きいものです。つらい時はひとりで抱え込ます、老犬介護サービスを活用することも選択肢として考えてみましょう。
最近は様々な老犬介護サービスが出てきました。
数日間だけ預かってくれるショートステイサービス、昼間だけ預かってくれるデイサービス、長期、終身で預かってくれる老犬ホームなどを上手に活用しましょう。かかりつけの動物病院がこのようなサービスを提供してくれることもあります。
介護への備えは、心の準備だけでは不十分です。
老犬になるとガンなど病気や、心臓病、腎臓病など慢性疾患にもかかりやすくなるので、病院代が若い頃とは比べられないほどかかります。積極的に治療しないので、治療費への備えは要らないという飼い主の方もいるでしょう。しかし積極的治療を望まない場合でも、愛犬の苦痛を和らげる処置が必要になることもあります。それら思わぬ出費に備え、ペット保険の利用、貯蓄などの経済的な手当ても考えておきましょう。
こういった心の準備と、経済的な準備の両方ができてはじめて、私たちにたくさんの愛情を注いでくれた愛犬たちの晩年を愛おしいものと受け止め、感謝の気持ちでお世話するという心の余裕が生まれてくるのですから。
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平均寿命:平成27年全国犬猫飼育実態調査(一般社団法人ペットフード協会)より
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