老犬のお口ケア
2017.08.30 (老犬ケア)
たくさん食べて、たくさん動いて、いつまでも元気に過ごしてほしい。
これはすべて愛犬家の望みなのではないでしょうか。
長生きの秘訣として大切なのは健康的に食べることですが、歯が抜けてしまって、ご飯が思うように食べられないという老犬を時々みかけます。
人も老化の1つとして、歯周病があげられますが、犬も同じように口の中に歯石がたまり、歯と歯肉の間に繁殖した細菌が原因で、歯肉炎や歯周炎になります。老犬の約8割が歯周病といわれていますが、成犬のときから歯肉炎を発症している率はとても高く、デンタルケアはとても関心の高いお手入れの1つです。
一度ついてしまった歯石は歯磨きだけでは取ることができず、口臭の原因にもなります。
歯周病で歯が抜けてしまうと取り戻すことはできず、ましては老犬に入れ歯はつくれません。
歯石除去は基本的には獣医師によって全身麻酔で行いますが、高齢の老犬にとってはリスクの高い施術になります。最近では、「無麻酔歯石除去」といったお手入れ方法が話題になっていますが、無麻酔の場合だと、次のような条件が整わないと施術ができません。
・人に慣れている
・口の中に手を入れても怒らない
・長時間、仰向けの姿勢で口の中を触られていても我慢ができる
また、無麻酔の歯石除去の場合は、歯と歯ぐきの間のいわゆる歯周ポケットの中にたまった歯垢を完全に取り除くことができなかったり、歯の裏側のケアができないこともあります。
だからこそ、歯磨きなど毎日のケアの積み重ね、健康な歯を維持維持することが大切です。
歯磨きをしたくても、愛犬が歯ブラシで遊んでしまって危ないという場合は、湿らせたガーゼを指に巻いて歯を1本1本拭き取るようにケアするだけでも歯周病予防に効果があります。
口の中に手を入れることが苦手なワンちゃんなら、まずは歯に触るところから始めて、歯を触ったらよく褒める、次は1本磨いたらよく褒める、というように少しずつ口に手をいれることを慣らしていくところから始めましょう。口の中を触られても平気になると、動物病院での診察の時も、しっかり診てもらえるようになります。
「歯ぐきがしみる」「歯が痛い」と言えない老犬にさせないためにも、早いうちからデンタルケアを心がけましょう。
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