老犬に靴を履かせる方法
2018.07.11
肉球周りをしっかりカットしていても、フローリングの上を歩きにくそうにしている老犬を見かけます。老犬になると足腰が弱って踏ん張りがきかないことや、肉球の乾燥から滑りやすくなることがあります。
犬に靴を履かせることにどのようなメリットがあるのか、またどのようなことに注意が必要なのかまとめてみました。
■犬に靴を履かせるメリット
・怪我の傷口の保護
・ナックリングなど老化による怪我予防
・災害避難時の怪我の予防
・真夏の道路での火傷防止や冬の防寒対策
・水遊びの際に柔らかくなった肉球の怪我の予防
・アウトドア活動時の足の保護
・滑る床でのすべり止め
■犬に靴を履かせるデメリット
・洋服や靴を履くことが苦手な犬の精神的ストレス
・汗をかく肉球の蒸れによる雑菌の繁殖や炎症
・肉球から感じ取る感覚情報の欠如
犬に靴を履かせることにはメリットとデメリットがあります。常時履かせ続けると、靴を壊したことによる誤飲事故や、蒸れで雑菌が繁殖するなどのデメリットがあります。平常時は靴を脱がせて、自然に過ごしましょう。必ず飼い主の目の届くところで着用するように注意を払うことも大切です。
犬に靴を履かせる場合、すんなりと受け入れる犬は少ないようです。
足先や肉球はとても敏感な場所で、足を触られることが好きではない老犬に靴を履かせることは、とても無理があることです。老犬のために靴を活用しようと考えたときは、ストレスを軽減するために段階を踏んで靴に慣らしていきましょう。靴を見たこともない老犬に対して、買ったその日にすぐ履かせようとするのは、靴嫌いになる可能性も高いので、試したい気持ちをグッと堪えて、練習から始めましょう。
まずは足や爪を触られても抵抗のない犬にすることが大切です。最初は足に触れたり握られても嫌がらないよう練習をします。「爪先を触ったら褒める」「肉球を触ったら褒める」を繰り返し、触る時間も最初は短く、慣れてきたらだんだん長くしていきます。最初は一瞬触るだけでもかまいません。飼い主が緊張していると老犬も「何をするの?」と緊張するので、できるだけリラックスした気持ちで触れていきます。
慣れてきたら、指を1本1本マッサージしたり、肉球にも1個ずつ触れ、時には握手のように足先を手で包み込んでみましょう。触らせてくれたら、その都度よく褒めることを忘れずに必ず褒めます。触られても愛犬がリラックスしていたら、少し前進します。
足を触る練習をしている間、靴の存在も認識させるよう、愛犬の目に留まる場所に置いておきましょう。その際、いたずらをしないように気をつけます。いたずらをさせると「おもちゃ」と勘違いして、履かせる時にも遊んでしまうことがあります。
まずは、靴を軽く被せるだけでもかまいません。触る時と同様に、一瞬だけ被せたらすぐに脱がせて、よく褒めます。少しずつ慣らしていって、しっかり履くところまで、焦らずに褒めながら練習していきましょう。
いきなり4足でなく、後ろ足からまず2足を履かせて、2足を履いて地面に両足をつけることから慣らし、その後に歩けるようになったら、前肢にも履かせる練習をして、4足が履けるように練習します。
犬に靴を履かせる練習に無理は禁物です。決して叱らず、靴が好きになるような練習を心がけましょう。
犬の靴選びが難しいという声もよく聞きます。犬の前足と後ろ足はサイズが違うことがよくあります。靴選びの際は、サイズをしっかり計って、2足づつ購入するようにしましょう。
犬には踵がなく、人間だと「つま先立ち歩き」をしているのと同様です。足先に力をいれて歩いていることもあるので、つま先が窮屈にならないような靴選びも大切です。
靴のサイズが合わないと、歩いている時に脱げたり、履かせる時に時間がかかるなど、老犬にもストレスがかかります。着脱が簡単なものや、靴下タイプ、水中でも使用可能な靴など様々な用途の靴が発売されていますから、用途を相談しながら愛犬に合うものを探してあげましょう。
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