老犬を見守るIoT
2019.02.25 (老犬ケア)
近年、よく耳にするようになったAIやIoT。ペット業界でも注目され、ペット用品のIoT化が進み、たくさんの製品が開発されています。すでに市販されている商品もあり、体調管理や見守りに効果を発揮しそうです。
老犬にとってどのように役立つ商品があるのか、チェックしてみましょう。
■ペットカメラ
外出している間、愛犬がどのように過ごしているのか、室温がどうなっているのか、不安になることがあります。そんな時に便利なのがペットカメラ。最初は高齢者や赤ちゃんの見守りに利用されていたカメラですが、最近はペットの見守りにも活躍しています。
本体に備えられたカメラの映像は、スマートフォンに転送され、外出先でいつでも愛犬の様子を確認できます。夜間でも映像が見られるように赤外線ライトが搭載されていたり、本体の温感センサーでお部屋の温度と湿度をチェックしたりと、機能は多岐に渡ります。また、スマートフォンのアプリなどと連携して、エアコンやテレビの電源を入れることも可能になっていますから、寂しがり屋のワンちゃんにテレビで気を紛らわせますし、外出先からエアコンを操作しての室温調整も可能です。
マイクがついている機器なら、外出先からワンちゃんに声かけも可能で、飼い主さんの声で安心する老犬もいますが、姿が見えないのに飼い主さんの声だけがするとビックリする老犬もいますから、脅かさないように注意が必要ですね。
■自動給餌器(エサやり器)・飲料水給餌器
自動的にエサを与える給餌器の良いところは、ついつい甘やかしておやつやフードを多めに与えてしまう飼い主にとって、規則正しい量を与えることができることです。
一度に与える量を細かく設定できることや、エサを与える時に音声録音の声を流して近くに呼んでからエサを与えることができます。
お水を与える機器もお水を清潔に保つよう、フィルターで浄化したり、飲んだ量もしっかり計れて、データ化できることに優れています。腎臓は泌尿器が弱くなる老犬や老猫にとって、飲んだ水分量をデータにできることは、診察や体調の変化を知ることに役立ちます。
■ウェアブル端末・首輪型デバイス
ウェアブル端末や様々な形のデバイスは、日々進化しています。
スマートフォンのアプリと連携することで、心拍数や脈拍の測定データを記録して体調管理に活用したり、心拍数などから読み取る感情(興奮や喜び、リラックスなど)を色で表現して、気持ちを可視化するなど、様々なコミュニケーションに役立っています。
まだまだ開発途中の商品も多くありますが、カメラと連動させることで留守中の体調を常に見守れることは、療養中のペットや老犬と暮らす飼い主にとっては、外出時の不安を減らす強力なアイテムになることは間違いありません。端末に発信機を搭載し、迷子時の発見に役立たせるような捜索アイテムも開発中ということです。
■まとめ
暮らしに役立つロボット開発などもどんどん進化していきますが、ペットとの暮らし方にもさまざまな変化が起きそうです。2019年のペット業界は「ペットフレンドリー元年」と位置づけられているそうです。ペット市場やペット家電の進化にも着目して、老犬との暮らしに役立つものと取り入れて、ストレスのない老犬介護と生活を楽しみたいものですね。
(医療監修:獣医師 先崎直子)
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