老犬が下痢になったときの対処法
2020.04.24 (老犬ケア)
老犬になると消化機能が衰え、さらに寒暖差のなどの影響も受けやすくなるため、下痢をしやすくなると言われています。便は健康状態をチェックするのに重要な材料でもあるため、年をとった愛犬が下痢をしていると飼い主も心配になってしまいますよね。
そこで今回は、老犬が下痢をする原因と対処法をご紹介します。
■老犬が下痢をしやすくなる3つの原因
1.腸内環境の変化
犬の腸には、腸内の健康を維持し、老化を防いでくれる善玉菌と、腐敗や毒素を生成して体の健康を害する悪玉菌が存在します。本来、これらの細菌は一定のバランスを保って健康状態を維持していますが、加齢によって善玉菌が減ると悪玉菌が急激に増えます。すると腸内バランスが乱れ、悪玉菌の作り出す有害物質が増えることで、下痢をしやすくなってしまいます。
2.消化液の分泌が減少する
消化器系は自律神経がコントロールしていることもあり、老化により自律神経が乱れやすくなることで、消化吸収を促す消化液が上手に分泌されなくなってしまうことがあります。その結果、食べた物をきちんと消化することができなくなり、下痢を引き起こす原因となってしまうのです。
3。体温調節機能の衰え
老犬は体温調節がしづらいため、暑さにも寒さにも対応できなくなります。熱を生み出す働きのある筋肉の量も老化により減少するため、身体が寒さを感じやすくなり、冷えにより下痢を起こしやすくなると言われています。
しかし、下痢、軟便、血便が長引いたり、良くなっても頻繁に繰り返すようでしたら、根本に内臓の病気を抱えている場合がありますので、注意が必要です。
◾️老犬が下痢をしたときの対処法
【老犬が下痢をしたときの食べ物】
冷たいものや硬いものは避け、ペースト状やふやかしたドッグフードなど消化がよいものを与えましょう。胃腸に負担をかけないようにするために、食餌量も少なめにします。
また下痢をしているときは、こまめに水分を補給するようにしましょう。
【病院に連れていく判断基準】
老犬の場合、下痢を起こすと短時間で脱水症状を起こしてしまい、危険な状況に陥りやすくなります。そのため、何回も下痢をしてぐったりしているようだったり、食欲元気がない、吐くといった他の症状を伴う場合は早めに対処が必要です。
便が血が混じっていたり、黒っぽい便が出ているときだけでなく、動物病院を受診する際には、便の検査をすることがあるので、便を持っていくようにしましょう。
◾️まとめ
老犬の場合、下痢を起こしたことで体調を崩してしまうきっかけになったり、何か病気にかかっているサインであることも考えられるため、症状をしっかり観察し、不安を感じる場合は、かかりつけの動物病院に相談するようにしましょう。
また、ストレスや急な食餌の変更に体が対応できずに下痢をすることがあるので、大きなストレスをかけないよう、また食餌を変更する際には、時間をかけて変えるよう心がけましょう。
(医療監修:獣医師 先崎直子)
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