老犬と過ごす梅雨の日の快適な過ごし方
2020.06.11 (老犬ケア)
梅雨の時期は、ジメジメとして天気も悪く、体調を崩しやすい人も多いかもしれませんね。
犬も例外ではなく、梅雨は体調管理が必要になってくる時期です。なぜなら犬は湿度が高いと体にこもった熱を放出しにくくなるため、体温調整がうまくできなくなるのです。
また全身が毛に覆われていることから、湿度の高いジメジメした梅雨の時期は、皮膚トラブルもあらわれやすくなります。
そこで今回は、過ごしにくい梅雨の時期を快適に過ごすためのポイントをご紹介します。
■気温が高くない日もエアコンで温度調節をする
犬はパンディングと呼ばれる口呼吸でよだれが蒸発する時の気化熱を利用し、体温調整を行います。しかし梅雨の時期は湿度が高くてなかなか水分が蒸発しないことから、自力での体温調整が難しくなります。
さらに老犬ともなると、体の機能が低下することから、ますます自力で体温調整ができなくなってしまいます。
そのため注意したいのが、人間にとってそこまで暑くないと感じる状況でも、エアコンをつけ、室内を25℃前後を保つこと。
エアコンをつけることで湿度も自動的に下がるため、老犬でも過ごしやすい環境につながります。(場合によってはエアコンの除湿機能や除湿器を使うとよいでしょう)
◾️こまめにブラッシングを行う
毛に覆われている犬の体は蒸れやすく、特に梅雨の時期は皮膚病になりやすいと言われています。そのため、皮膚の通気性をよくするためにもこまめにブラッシングを行うことが大切です。
ちょうど換毛期を迎える時期にもなりますので、抜けた毛をブラッシングで取り除いてあげないと体に熱がこもりがちになるうえ、皮膚トラブルも生じやすくなるので、日頃のケアを意識するようにしましょう。
◾️耳の内部をこまめに観察する
湿度が高くなる6〜7月は、耳が蒸れやすく、皮脂や汚れがたまりやすくなります。すると耳のなかで細菌や真菌が繁殖して「外耳炎」などの感染症リスクが一気に高まります。
愛犬が寝ているときは耳をめくったあげたり、「耳ダレがないか、おかしな臭いがしないか」など、耳内部に異常がないかこまめに観察するようにしましょう。また定期的な耳掃除も忘れず行ってください。
◾️食中毒の予防対策を
湿度が高くて細菌が繁殖しやすい時期ですので「食中毒」には注意が必要です。食事で使用した食器は普段より念入りに洗浄したり、ドックフードもしっかり密封できる袋や容器で冷蔵保存するのがおすすめです。
◾️ベッドやマットを清潔に保つ
雑菌の繁殖しやすいベッドやマットは、こまめに洗濯・天日干しして、掃除機でこまめにホコリを吸い取るようにしてください。また抗菌作用のあるスプレー剤を吹きかけるなどして、雑菌の繁殖しにくい環境づくりにつとめましょう。
◾️まとめ
梅雨は心身ともにトラブルを感じやすい時期ですが、以前よりも体力が低下している老犬はこれまで以上に日頃のケアや体調管理を行う必要がでてきます。
雨の日は散歩に出かけられないことで運動不足になりがちですが、体に負担がかからない程度に室内遊びをするなど愛犬とのおうち時間をぜひ楽しんでください。
(医療監修:獣医師 先崎直子)
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