老犬の耳が遠くなったら。普段の生活で気を付けるべきポイント
2020.09.08 (老犬ケア)
人間同様、犬も老化現象として聴力が低下していきます。しかし犬は話すことができないため、耳が聴こえなくなっても飼い主がそのサインを見逃してしまうこともあります。
そこで今回は、耳が遠くなった老犬に対して注意すべきポイントをまとめてみました。
■もしかして聴こえてない?聴力の低下をチェック
愛犬の耳が聴こえているかどうか、普段からチェックすることはなかなか少ないかと思います。
しかし、老犬になると、耳の音の信号を伝える能力が衰える老齢性難聴によって、聴覚の衰えがみられることがあります。なるべく早く愛犬の聴力の衰えには気付いてあげることで、事故や怪我などのトラブルもなく、お互いにストレスなく生活することができますよ。
例えば、後ろから名前を呼んでも振り返らなかったり、チャイムの音にも気付かなかったり、今まで反応していた音に無反応になっていたら、聴力の低下を疑いましょう。
また人が近づくと必要以上に驚くというケースもあります。
老年性難聴以外にも、耳の病気によって聴力が低下している場合もあるため、異変に気付いたらまずは動物病院で診察してもらいましょう。
◾️老犬の耳が遠くなった。飼い主が気をつけるべきことは?
【飛び出しなどの事故に気をつける】
お散歩中のリードは必須です。広いスペースでリードを外して散歩させることは控えましょう。飼い主さんが名前を呼ぶ声が聞こえないことで、どこかに迷い込んでしまう可能性も否めません。
また散歩中はしっかりリードをコントロールして、事故に巻き込まれないようこれまで以上に注意するようにしましょう。
【びっくりさせない】
耳が聴こえないことで気配を察する能力も低下してしまうため、後ろからそっと近づかれたら突然のことに犬もびっくりしてしまいます。
混乱して噛み付いてしまうこともあるため、愛犬に近づく際は、視界に入っている状態で近づいたり、体を触ったりしましょう。
【「サイン」を理解する練習をする】
聴力が低下すると、愛犬の名前を呼んだり、指示を出したりしても反応してくれなくなってしまいます。
そこで「おすわり」や「待て」などの指示は、ジェスチャーでわかりやすく伝える練習をしましょう。
老犬になるとなかなか訓練するのに時間がかかるため、若いうちから共通のサインを持っておくとよいかもしれませんね。
◾️まとめ
聴力の低下はコミュニケーションの障害になるとともに、事故などのトラブルの原因にもなってしまいます。
飼い主さんも日頃から聴力チェックをするなど、早いうちに異変に気づくとともに、愛犬が暮らしやすいように普段のケアも大切にしてくださいね。
(医療監修:獣医師 先崎直子)
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