老犬の夜鳴きはどうしたらいい?原因と適切な対処法まとめ
2020.09.15 (老犬ケア)
老犬の介護生活おいて、「夜鳴き」は飼い主さんたちの頭を悩ませる問題の一つ。夜鳴きは一度始まると数時間続くことがあるため、飼い主さんも寝不足に陥るなど、精神的にも肉体的にもダメージを受けてしまいます。
またこれからの季節は、窓を開けて過ごす家庭が増えてくるため、鳴き声が近所迷惑にならなかとますます気を使うものです。
そこで今回は、老犬が夜鳴きをする原因から泣き止まない場合の対処法、防音対策まで解説していきます。
■老犬が夜鳴きをする主な原因と対処法
【認知症の症状】
老犬の夜鳴きは認知症の症状の一つとしても知られています。認知症の場合は、夜鳴き以外にも、同じ場所を旋回したり、飼い主の呼びかけにも無反応になったり、トイレの失敗が増えるなどの症状が多く見られるようになります。
認知症により夜鳴きがあまりに続く場合は、朝日光を浴び、日中に体を動かし、夜になったら決まった時間に消灯するなどして、昼夜のバランスをとり、夜にしっかり寝られるようリズムを整えてあげましょう。
それでも一向に改善が見られない場合は、老犬ホームの利用も検討してみるのもよいでしょう。
【身体に痛みがある】
病気やケガの痛みにより夜鳴きを引き起こす場合があります。床ずれや関節痛によって痛みが生じている可能性もありますし、加齢に伴って変形性関節症を引き起こし、慢性的な痛みを感じている場合もあります。
また腹痛などの原因も考えられるため、下痢や嘔吐がないかも確認しましょう。
うまく歩けない、下痢や嘔吐の症状が見られる場合は、早めに獣医師に相談し病院に連れていくようにしてください。
【心理的な不安】
犬も老化により視覚や聴覚が衰えていきます。すると見えない・聞こえない不安から夜鳴きをするようになります。
その場合、夜になって愛犬が不安にならないよう、飼い主の寝室にベッドを設置するなどして、できるかぎりそばにいてあげるようにしてください。
【要求吠え】
お腹が減ったなど、飼い主さんに対して何かをして欲しくて、泣いて訴える「要求吠え」である可能性もあります。
ただのわがままであれば、毅然とした態度で注意をすればよいのですが、もしかしたら身体の不調を訴えている可能性もあるため、可能な限り様子を見るようにしましょう。
◾️近隣住宅への防音対策
【防音パネルを活用】
愛犬用に防音ルームを作るのはさすがにお金がかかりすぎてしまいますよね。そんな時におすすめなのが、壁に貼り付けるだけの「防音パネル」。
マンションの場合は、壁一枚隔ててお隣さんが住んでいるため、防音パネルを設置することで、夜鳴きのなどの音漏れ対策を講じることができます。
また階下の音漏れには「防音マット」の活用をおすすめします。
【窓用防音シートを活用】
家のなかで音漏れしやすい場所といえば、「窓ガラス」があげられます。
そこで窓用防音シートを貼ることで愛犬の夜鳴きの音漏れも軽減できます。シート自体は透明なので、窓ガラスに貼ることで部屋が暗くなることもなく、通常通り、快適に過ごせます。
そのほか、「防音カーテン」も窓からの音漏れ対策として効果を期待できます。
◾️まとめ
老犬の夜泣きは、病気やケガなどの明確な原因以外は、やめさせることがかなり難しくなります。
近隣から苦情が出たり、飼い主さん自身も毎日十分な睡眠がとれず体調を崩す場合もあるため、預かり施設などの利用を検討するのもよいでしょう。
(医療監修:獣医師 先崎直子)
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