愛犬の尿が臭いときに考えられる原因と病気
2020.09.30 (老犬ケア)
尿は健康のバロメーターとも言われています。いつもと違うニオイがしたら、もしかして病気のサインかも?
今回は尿のニオイの変化から考えられる原因や病気について解説します。
■生活習慣によるニオイの変化
病気ではないけれどちょっとした生活習慣の変化などによって尿のニオイが変わることがあります。
【水分不足】
きついアンモニア臭がする場合は、水分不足が考えられます。その場合は色も濃くなるのが特徴です。
水分が不足すると排尿回数が減り膀胱炎を招くほか、全身の不調にも関わるため、日頃から水分補給を促すようにしましょう。
ドライのドッグフードが食事のメインになっている場合は水分不足になりがちなため、お湯をかけたものを与えるなど、食事中に水分を補うと安心ですよ。
【ドッグフードや薬の影響】
ドッグフードの種類を変えたり、薬を投与したりすることで尿のニオイが変化することがあります。
この場合は病気ではないため、特に問題ありませんが、あまりに気になるようなら水分不足や病気の可能性も探ってみるとよいでしょう。
■おしっこのニオイで考えられる病気とは?
【膀胱への細菌感染(細菌性膀胱炎)】
主に大腸菌などの細菌が尿道から入り、膀胱に炎症が起きる病気です。症状としては排尿時の痛みで鳴いたり、残尿感から頻尿になったり、血尿が出るケースもあります。
細菌性膀胱炎が進行すると、腎臓にまで細菌感染がおよび腎障害を伴う腎盂腎炎を発症するケースもあるため、注意が必要です。
【糖尿病】
一般的に糖尿病にかかっている場合は、尿から甘いニオイがすると言われています。
犬の糖尿病とは血糖値を下げるように調節するインスリンの分泌が不足することで高血糖状態が続き、多飲多尿、脱水、体重減少などの症状が現れます。
さらに重症化すると食欲不振や元気消失、衰弱や死亡することもあります。
◾️まとめ
愛犬の尿のニオイを日頃チェックしないという方も、定期的に色やニオイなどを確認するようにして、健康状態を把握しておくと安心でしょう。
今回は尿のニオイについて解説しましたが、尿の色も健康状態によって変化します。
例えばかなり濃い黄色の場合は、黄疸、肝臓病、胆管・胆嚢・膵臓の問題を示している可能性が高いでしょう。さらに赤色の尿や尿に血が混じる場合は膀胱炎や尿結石で泌尿器から出血しているほか、泌尿器の腫瘍や前立腺炎などによっても血尿が出る場合があります。
色やニオイなどから総合的に見て気になる場合は、早めに動物病院で検査をするようにしましょう。
(医療監修:獣医師 先崎直子)
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