「施設訪問記 さくらペットテラス」。【老犬ケア】

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施設訪問記 さくらペットテラス

2021.01.19 

さくらペットテラス岐阜県恵那市の老犬ホーム「さくらペットテラス」を訪問し、スタッフの山口さんにお話を伺ってきました。

さくらペットテラスは、恵那さくら動物クリニック併設の老犬ホームとして2019年の7月に開業した施設です。クリニックの川本院長が日々の診療を行う中で、高齢の飼い主さんが健康上の問題を抱えた時のペットのお世話の相談を受けるようになったことが、この施設を作るきっかけとなりました。
これまではその都度病院での預かり対応を行っていたものの、ペットの体調に問題がない場合の預かりは入院とは違うため、病院では十分なお世話ができません。これから増えていく飼い主とペットの高齢化の問題を見据えて、見守りに特化した老犬ホームの必要性を感じたのだそうです。

今回お話を聞かせてくださった山口さんも、最初はクリニックの方に勤務されていたそうですが、もともと老犬ホームに興味があったこともあり、こちらの施設の責任者として抜擢されました。
すぐ隣に病院があることで、様子がおかしいと思った場合にはすぐに診察を受けることができるため、体調が変化しやすい老犬も安心。クリニックをかかりつけにしている老犬はトリミングのサービスを受けることもでき、トリミング中の様子を観察しながらサポートできる体制を整えています。

さくらペットテラス

ペットホテルやデイケアといった短期預かりの利用は隣のクリニックで普段診察を受けている場合のみを対象にしているそうですが、長期預かりの老犬ホームとしての利用は、患者さんに限らず広く受け付けているとのこと。
「老犬ホームは病院に比べて数が少なく認知度も低いので、もっと多くの人に知ってもらいたいです。」と語る山口さん。人間の介護を他人に任せるのが当たり前になってきているように、ペットの介護も飼い主さん一人で無理せず頼って欲しいといいます。

さくらペットテラス

「人間の介護と同じで、ワンちゃんネコちゃんの介護が大変だって気持ちに共感してもらえることで、安心する飼い主さんはとても多いですね。みなさんこういう施設の存在を知らなかったり、自分が頑張らなきゃって一人で抱え込む方ばかりです。」
飼い主さんがもっと気軽に介護を任せられる環境を作ってリフレッシュしてもらうことで、飼い主さんもペットも楽しく過ごしてもらえるように取り組んでいる山口さん。長期での預かりや、日帰りでのデイサービスなど、飼い主さんの生活に合わせていろいろな使い方をして欲しいとのことでした。

さくらペットテラス

長期や終身でのお預かりの前には、健康診断と飼い主さんとのカウンセリングを行ない、日頃の生活やペットの性格などを事前に共有します。介護方法は、それぞれの身体の状態や性格によって変えていく必要があるため、工夫を重ねる日々なのだそうです。市販の介護用品に一手間加えて使うことも多いのだとか。
飼い主さんの体調面に不安があり、ペットの介護を続けることができなくなるといったケースは、今後ますます増えていくでしょう。いざというときに頼れる場所としてたくさんの人に利用してもらいたいと語ってくださいました。


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