老犬こそ保湿が重要!愛犬の乾燥対策とスキンケア
2021.09.10 (老犬ケア)
犬の皮膚の厚みは人間の1/3ほどしかなく、刺激や乾燥に弱いのが特徴です。さらに皮膚が乾燥すると肌のバリア機能が低下し、皮膚トラブルを招きやすくなります。
そのため犬も人間同様、乾燥対策は重要です。そこで今回は皮膚が乾燥しやすい老犬のためにできる乾燥対策をご紹介します。
■ 老犬に保湿が必要なワケ
乾燥や埃などの外部刺激から守る働きをする「バリア機能」の必須成分である「セラミド」。もともと人の肌に備わっている肌の保湿成分で、不足すると肌荒れやカサつきを繰り返しやすくなってしまいます。
ちなみにこのセラミドは年齢を重ねるにつれ減少し、人間の場合でいうと50代では20代の約半分にまで減少すると言われています。
人間の50代は犬でいうとシニア期に入る8歳くらいに該当するでしょう。老犬になるとセラミドが減少する事で、バリア機能が低下し、皮膚が乾燥や炎症を起こす可能性がますます高まってしまいます。
■ 日常生活で実践したい!愛犬の保湿ケア
【乾燥しやすい時期は部屋を加湿】
特に冬場は空気が乾燥しやすいうえ、暖房器具によるお部屋の乾燥が気になります。そのため加湿器を利用して、室内の乾燥対策につとめましょう。
もしくは、濡れタオルや洗濯物を部屋に干すこともおすすめです。室内の湿度は通常40〜60パーセントになるよう心がけるようにしてください。
【シャンプーは保湿効果が高いものをチョイス】
犬の皮膚は人間に比べて薄くてデリケート。そのため洗浄力が強く、刺激が強いシャンプーは必要な皮脂まで洗い落としてしまい、かえって皮膚を乾燥させてしまいます。
シャンプーを選ぶなら、皮膚にうるおいを与える保湿成分が配合された保湿力の高いアイテムがおすすめです。皮膚が乾燥しやすいようでしたら、保湿剤を使うのもよいでしょう。
【肉球ケアも忘れずに!】
地面に触れる機会が多い肉球は、外部からの影響をダイレクトに受けやすい部位。乾燥が進む事で肉球が固くなり、お散歩中に滑って転んでしまうトラブルも引き起こしかねません。
さらに肉球の乾燥を放置していると皮膚が割れてしまい、そこから細菌が入ってしまう恐れも。
皮膚トラブルから肉球を守るためにも、日頃から肉球のお手入れは重要なポイントです。愛犬がなめても安心な植物生薬など配合の保湿クリームをセレクトして、日頃のケアにつとめましょう。
◾️ まとめ
愛犬は被毛に包まれているため、なかなか皮膚トラブルに気づきにくい面があります。そのため毎日のブラッシングで皮膚の状態をしっかり観察することをおすすめします。何事も早期発見が重要です。異変に早めに気づき、適切なケアをほどこしましょう。
(医療監修:獣医師 先崎直子)
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