若い犬から老犬まで!注意すべき犬の骨折
2021.11.05 (老犬ケア)
犬の骨は思っている以上に細く折れやすいのが特徴です。特に小型犬の骨は非常に細く、割り箸程度の太さしかない場合もあります。
大きな事故でなくても、ソファや階段などの高い所から飛び降りる、飼い主さんが抱いているときに落としてしまうなど、普通に生活しているなかでも骨折してしまう場面が多々あります。
そこで今回は、骨折の症状や治療法などについて解説します。
■ 骨折の症状とは?骨折チェックリスト
飼い主さんの留守中にソファから飛び降りて、骨折をしてしまうこともあります。異変に気付いてあげられるよう、以下に当てはまる症状がないか確認しましょう。
・歩き方に違和感がある
・患部が腫れている
・床につけない足がある
・抜け毛
・触ると嫌がる
骨折すると、犬は痛めた足を地面につかないように歩いたり、痛みで動けなくなったりすることがあります。あてはまるものが一つでもあれば、骨折している可能性があるかもしれません。
■ 骨折の治療法は?
万が一、愛犬が骨折していた場合、動物病院では折れた骨をピンやボルトで固定する外科手術を行います。
2週間から1ヶ月程度ごとにエックス線で骨の戻り具合を確認します。骨がくっついた後は再度手術を行って、入れたプレートを抜きます。なお、骨折の治療法は骨折の状態や部位、年齢、骨の太さなどによって異なってくるでしょう。
■ 愛犬に骨折させないための予防法
【床材の見直し】
すべりやすいフローリングは転んで骨折してしまう可能性が高まります。室内のフローリングはクッション性のあるものに変更するなど、万が一を考えて床材の見直しを行いましょう。
また、できればソファなどにはスロープや階段を設置し、そこから登り降りするよう習慣づけると足腰への衝撃が減るので、よいでしょう。
【十分な栄養で強い骨格を育てる】
骨折しにくい体を作るためには、足腰の骨を強くする必要があります。そのためには適切な体重を保ちながら、成長に合わせた食事を与えることが重要です。必要な栄養素を含み、さらに愛犬にとって適切な量の食事を心がけましょう。
【日々の運動で足腰を鍛える】
毎日散歩に出かけ、体を動かすことを習慣化することで、筋肉や骨は強化され折れにくい強い骨に育ちます。
特に成長途中の犬や、幼少期にあまり運動をしなかった犬は強い骨格と筋肉が育たず、ちょっとした衝撃で骨が折れてしまうことがあります。小さい頃からしっかり運動をさせ、骨折とは無縁でいられるように飼い主さんが気をつけてあげましょう。
◾️ まとめ
日中は愛犬に留守番をさせることも多いため、家の中で思わぬ骨折を引き起こしてしまうこともあるでしょう。毎日の帰宅後には、愛犬の体に異変がないかチェックしてあげると安心ですよ。
また、今回ご紹介した骨折させないための予防法も日々実践してみましょう。
(医療監修:獣医師 先崎直子)
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