老犬の爪切りの頻度は?正しいやり方と注意点
2022.05.11 (老犬ケア)
愛犬の爪が以前よりも伸びやすくなったと感じることはありませんか?
運動量が減ってくる老犬は、自然に爪が削れる機会が減るため爪が伸びやすくなるといわれています。伸ばしすぎると次のようなトラブルにつながることもあるので注意が必要です。
例えば、爪が肉球に刺さったり折れてしまったりすれば、愛犬が痛い思いをしてしまいます。 さらに爪が邪魔をして肉球が地面にしっかり接地できなくなることで、スムーズな歩行ができずに転倒などの危険が増えてしまいます。
愛犬が安全に過ごすために、爪は定期的にチェックして適切な長さを保ってあげたいものです。
そこで今回は、犬の爪切りのやり方と注意点について解説していきます。
■ 長さの目安は?
愛犬の足先を横から見て、肉球と同じくらいの位置に爪の先端がくる程度の長さが理想です。フローリングを歩くときに、カチャカチャと爪の音が鳴るようであれば、切ってあげましょう。
■ 犬の爪切りの頻度は?
個体差や生活環境にもよりますが、月に1~2回を目安に行うのがよいでしょう。
運動量が少ない場合は爪が伸びやすいため、愛犬の爪の伸び具合をしっかり把握しましょう。
■ 犬の爪切りの手順
【準備するもの】
・犬用の爪切り
・爪やすり
・止血剤
・ガーゼもしくはコットン
犬用の爪切りは、爪を挟んで切るギロチンタイプが扱いやすくおすすめです。爪やすりを使用することで、断面を滑らかにすることで皮膚を傷つけるのを防いでくれます。
また出血してしまったときに備えて、止血剤やガーゼもしくはコットンも用意しておくとよいでしょう。
【爪切りの手順】
1. 保定する
2人以上で行う場合:1人が犬を抱っこして爪を切る人の正面に座る。
1人で行う場合:犬を立たせた状態で体を脇で押さえるように保定する。
2. 爪を露出させる
爪の周りの毛をかき分け、肉球を押して爪を露出させる。
3. 爪を切る
先端の尖った部分を切り、角を落としながら少しずつ短く切る。血管を傷つけないように十分注意すること。必要に応じてやすりを使う。
※出血した場合
出血した場合は、清潔なガーゼやコットンで数分間、出血部分をおさえて止血します。なかなか出血が止まらない場合は止血剤を使用しましょう。
◾ 犬の爪切りを行う際の注意点
血管の手前までを切るようにし、切りすぎないよう十分注意しましょう。
犬の爪は、爪と皮膚との境目に血管を含む部分があります。その部分を傷つけると出血し痛い思いをさせてしまいます。
爪を横から見ると赤い血管が透けて見えるので、血管の数ミリ手前で切るようにします。
爪が黒い場合は、血管との境目が見えないので爪の断面の状態を手掛かりに切っていきます。切断面が白から透明っぽい色に変わったら血管が近いサインです。それ以上は切らないようにしましょう。
また、爪を伸ばしすぎると血管を含む部分も一緒に伸びます。そうなると爪を短く切ることができなくなってしまうので、こまめに切るようにしましょう。
◾ まとめ
老犬にとって、爪切りは頻度も重要性も高くなります。愛犬も飼い主さんも慣れている場合はスムーズにできますが、爪切りが苦手な場合は病院やトリマーさんにお願いすると安心です。
切りすぎて出血や痛い思いをすると、爪切りを嫌がるようになってしまうこともあるため無理は禁物です。定期的に愛犬の爪をチェックし、それぞれにあったやり方で適切な長さを保ちましょう。
(医療監修:獣医師 先崎直子)
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