施設訪問記 Dogs Come home
2022.08.24 (老犬ケア)
大阪府大阪市西区にある「Dogs Come home(ドッグズカムホーム)」を訪問し、店長の大西さんにインタビューをしてきました。
Dogs Come homeは、2011年に犬のトレーニングとペットホテル事業で開業されました。長く通ってくださるお客さまの愛犬が10歳を超えてきた時期、老犬になったからサービスが終わりではなく、できる限りのことはさせていただきたいという思いから、6,7年前に老犬のケア事業を少しずつ始められたそうです。
施設の特徴は、もう1つのお家として安心できるような場所を目指し、「施設内では自由に過ごす」ということです。大きな部屋で他の犬たちと一緒にのびのび過ごし、しつけの勉強も一緒にするそうです。
老犬を預かる際も、他の犬と一緒に過ごせるワンちゃんであれば、極力、同じ空間でスキンシップ、コミュニケーションをとりながら過ごし、痴呆が始まっている場合や、足腰が弱っているワンちゃんにも刺激になるように配慮されています。
実際、刺激を受けて、寝てばかりだった老犬のワンちゃんが、動くようになったり、歩きがしっかりしてきたりということもあるそうです。
自由な空間でお預かりにすると、犬同士の相性や事故の心配もあるため、はじめての日は気を遣いながらしっかりと見て、どうしても他の犬と過ごすのが苦手なワンちゃんは、最初は部屋を仕切って1人で過ごすなど、段階をふめるように工夫しておられます。
老犬には、基本的にデイケアのサービスを提供されています。飼い主さんの中には、「家で見られるうちは見ておきたい」「最期のときが来たとしても看取りたい」という気持ちを持つ方がいらっしゃいます。そんな方々の助けになりたいという思いから、現在は泊まりのお預かりではなく、デイケアのサービスをおこなっていらっしゃいます。
大西さんは「飼い主さんの気持ち、ライフスタイルによってデイケア、訪問、長期預かり、生涯預かりなどバリエーションがどんどん増えたらいいですよね。」とおっしゃっていました。
今後の展開について、「他のお店がやってないサービスで、飼い主さんが求めるものがあれば、それを1つ1つきっちり拾っていきたい」と語ってくださいました。
たとえば老犬のアンチエイジングや運動不足解消のために、昨年から酸素カプセルを導入されました。また老犬へのマッサージなども提供されています。今サービスを利用しているワンちゃんたちに何かプラスでしてあげられることがないか、飼い主さんたちの声に耳を傾け、模索しながらやっておられるそうです。
最後に老犬の介護やお預けで困っている飼い主さんへ伝えたいことをお伺いしました。
「悩みを抱え込まないでほしいというところを伝えたいです。1人で抱えてしまうと飼っているワンちゃんに対しての気持ちも、どこかでちょっと変わってしまうこともあるので、つらくなってしまう前にね、声をかけていただきたいです。私たちは犬が好きで、動物が好きでこの仕事をずっとやってきていますから。」
そう、あたたかい言葉を伝えてくださいました。
ワンちゃんがどうしてほしいのかは大前提として、飼い主さんが求めていることは何なのかをしっかりくみ取るコミュニケーションを大切にしているというDogs Come homeさん。
飼い主の小さな悩みも受け止めて、一緒に老犬のケアを考えてくださる心強い施設だと感じた訪問でした。
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