「犬の低体温症 症状や対処法を予防法とともに解説」。【老犬ケア】

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犬の低体温症 症状や対処法を予防法とともに解説

2022.11.25 (老犬ケア)

毛布にくるまる老犬愛犬の体がいつもより冷たく元気がないと感じたら、それは低体温症のサインかもしれません。

低体温症は、何らかの原因で体温がコントロールできなくなり、平熱より体温が低くなった状態になります。進行すると体の機能が低下し、命に関わる怖い病気です。
抵抗力や筋力が弱い老犬は、低体温症を発症しやすく注意が必要です。

今回は犬の低体温症について、原因や症状、対処法をご紹介します。

■ 犬の低体温症とは?

犬の平熱は個体差はありますが人間より高く、38℃~39℃前後だと言われています。犬の低体温症は、体温が37.5℃程度より低い状態を指します。
平熱は年齢や体の大きさによっても異なり、時間帯によっても変動します。普段から愛犬の体温を把握しておくことが大切です。

■ 低体温症の症状

低体温症になると、次のような症状があらわれます。

・震える
・体が冷たい
・体温が平熱より低い
・元気がない
・食欲がない
・呼吸が浅い
・血圧や心拍数の低下
・不整脈
・凍傷を起こす
・呼吸困難
・昏睡

低体温症は、重症化すると呼吸困難や昏睡状態を引き起こし、最悪の場合は命を落とす怖い病気です。

■ 低体温症の原因

どのようなことが原因で低体温症になるのでしょうか?

【寒さ】
寒さで体温が下がると低体温症になる可能性が高くなります。特に寒い冬には注意が必要です。
また、体が濡れたままの状態は体温が奪われます。雨や雪が降るときの散歩は避けたほうがいいでしょう。

【麻酔】
麻酔の影響で視床下部の機能が抑制されて低体温症になることがあります。

【病気】
視床下部の病気や尿毒症などが、低体温症を引き起こす原因となることもあります。
老犬に多い「甲状腺機能低下症」も、低体温症を引き起こす病気のひとつです。持病がある老犬は必要です。

【子犬・老犬】
子犬や老犬は、抵抗力や筋力が弱いために体温調節ができず低体温症を発症しやすいといわれています。

■ 愛犬が低体温症になったら?対処法を紹介

低体温症が疑われる場合は、まずは愛犬を温め、早めに動物病院を受診しましょう。低温火傷に注意しながら、以下のような方法で少しずつ温めてください。

・室内を暖かくする
・温めた毛布やタオルでくるむ
・お湯を入れたペットボトルや使い捨てカイロ、湯たんぽを犬のそばに置く
・温かい飲み物を与える

自宅ケアで体温が正常に戻った場合でも、心臓や他の器官への影響を確認するため、動物病院で検査してもらうことをおすすめします。

■ 低体温症にならないためにできること

【平熱を把握しておく】
愛犬の平熱を把握しておきましょう。愛犬のわきの下や足の付け根を触ったときの体温を感覚で覚えておくと異変に気付きやすくなります。

【飼育環境を整える】
エアコンの温度設定の際には、犬がいる位置が寒くないか確認しましょう。
人間は適温でも、犬がいる低い位置は寒い場合があります。特に寝床が寒いと体温が奪われやすいです。外飼いの場合も、急激に冷え込むようなときは部屋の中に入れましょう。

◾ まとめ

低体温症は進行すると命に関わる怖い病気です。冬場の寒さには注意し、快適な飼育環境を整えるようにしましょう。

特に老犬は、抵抗力の低下や持病によって低体温症にかかりやすいと言われています。発症したら軽度のうちに気づき対処することが大切です。
日頃から愛犬の平熱を把握し、異常を感じたら動物病院を受診してください。

(医療監修:獣医師 先崎直子

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