「犬の低温火傷 原因と対策について解説」。【老犬ケア】

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犬の低温火傷 原因と対策について解説

2022.11.30 (老犬ケア)

ヒーターの前の老犬低温火傷とは、短時間の接触では問題ない温度に体の一部分が長時間触れることで起こる火傷です。気付かないうちに皮膚の深部にまでダメージを与え、症状も重く治りづらいのが特徴です。

低温火傷は暖房器具を使う冬にはどの犬にも起こりやすい事故ですが、寒さに弱く皮膚の感覚も鈍い老犬の場合は特に配慮が必要となります。

今回は犬の低温火傷について、原因や対策をご紹介します。

■ 低温火傷とは?

低温火傷は44~60℃程度の比較的低い温度で起こります。高温であれば反射的に熱源を避けることができますが、心地よく感じる温度なので接触を続けてしまい低温火傷につながります。
長時間熱源にあたることで火傷が深部にまで達しているので、症状が重くなりがちです。発赤や水疱ができて、ひどい場合は血流の悪化や細胞の壊死を引き起こすことも。
重症時には細菌感染症の予防や皮膚移植が必要になったり、入院が必要になったりと、治療に数カ月かかる場合があります。

暖房器具をつけたまま寝てしまうと低温火傷をすることが多く、首やお腹、太ももなどの皮膚の薄い部分に生じやすいでしょう。
老犬は皮膚が薄く免疫力も低下しているため、低温火傷をした場所が細菌に感染し重症化することもあるため注意が必要です。

■ 低温火傷の原因

低温火傷は以下の暖房器具で起こりやすいため、使用時には注意が必要です。

・ヒーター
・コタツ
・ホットカーペット
・電気毛布

これらの暖房器具では、長時間同じ姿勢で眠り続けて、低温火傷をするケースが多いです。
歩行が困難な要介護犬や子犬は寒さに弱いので、暖房器具を活用する場合が多いですが、使用する際には、目を離さないようにして調整してあげるようにしましょう。

■ 低温火傷を防ぐには?

・外出時は暖房器具の電源を切る
・服や毛布で保温する
・エアコンを使用して空間ごと温める

老犬の場合は、持病が原因で体温調節がうまくいかなかったり皮膚の感覚が鈍くなっていたりすることもあります。飼い主さんが配慮して調整してあげましょう。

■ 愛犬が低温火傷かもしれないと感じたら

低温火傷は専門の治療が必要となります。愛犬が低温火傷になっているかもしれないと思ったら、すぐ動物病院へ連れて行ってあげましょう。
下記のような様子が見られたら愛犬が低温火傷になっているかもしれません。

・患部を舐める
・患部を触ると嫌がる
・患部をかばうような動き、寝方をする
・皮膚に赤みが見られる
・水泡(みずぶくれ)ができる
・皮膚がむけて白や黄色っぽくなっている

見た目だけでは判断できない場合もありますが、上記のような様子が見られたら動物病院に相談してみましょう。

◾ まとめ

寒い冬には欠かせない暖房器具ですが、低温火傷には十分な注意が必要です。
飼い主さんが暖房器具の使用方法を理解して、体の同じ場所を長時間暖房器具に触れないようにしましょう。

老犬は老化や持病によって体温調節がうまくいかないこともあるため、飼い主さんの配慮が特に大切です。
外出時はやけどにつながりそうなケースを想定して、十分に対策をとりましょう。

(医療監修:獣医師 先崎直子

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