「施設訪問記 レゴラスハウス」。【老犬ケア】

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施設訪問記 レゴラスハウス

2023.07.05 

レゴラスハウス神奈川県相模原市にある、老犬も預かれるペットホテル「レゴラスハウス」を訪問し、オーナーの渡邉さんにお話を伺ってきました。

レゴラスハウスでは「人と犬のワンだフルライフのサポート」をモットーに、一時預かりやペットシッター、ペットタクシーなどのサービスを提供しています。
2018年にお店を立ち上げようと決めてから開業するまではとんとん拍子に進みましたが、軌道に乗り始めたところでコロナ禍になってしまい、世の中が落ち着いてきた昨年ごろからようやく動き出したそうです。

利用者さんの多くは、いつも仕事に行く前に預けて帰りがけにお迎えに来る方や、愛犬を連れておでかけできないときに預けに来る方など。朝早くに出かけなければいけなかったり、帰りが夜遅くになってしまったりといった場合にも24時間対応可能です。
身内の急な不幸から慌てて愛犬を預かってくれるところを探してレゴラスハウスに辿り着き、その後はリピーターとして何度もご利用になっている方もいらっしゃるとのこと。お仕事が忙しい飼い主さんにとって、不規則な時間に対応してくれる施設があるのは頼もしいですね。

お預かりスペース
渡邉さんは、「断られる子を少しでもなくしていきたい」という想いから、お預かりに年齢制限を設けていません。
「人間と同じように、歳をとったらできないことが増えるのは当たり前。それなのに、人間の都合でお預かりできないということはしたくない」という考えからです。
渡邉さんも過去に愛犬の介護を経験し、仕事と介護の両立に悩んだ経験がありました。実はこの施設を開設したのも、愛犬の最期を看取ってあげることができなかったという後悔がきっかけ。「レゴラスハウス」の名前はその時の愛犬の名前が由来になっています。
元は動物とは関係のない不動産のお仕事でしたが、自分と同じ思いをする飼い主さんを減らしたいと一念発起しての起業でした。

赤いオーニングが目印
「病院のような医療行為はできませんが、私はレゴラスの介護を満足にできなかった後悔がすごかったので、自分にできる範囲のことはさせていただきたいと思っています」という渡邉さん。
これまでお預かりしている間に看取られた老犬は3頭ほど。どの子も悲しみはもちろんありますが、最後までがんばって生き抜く手助けをしていく中で、渡邉さんがレゴラスにできなかったことを代わりにやらせてもらえているような感覚を感じるそうです。
お預かりしている子たちが楽しそうにしている様子を見ると渡邉さん自身も満たされた気持ちになります。

現在高齢犬を飼っていたり、愛犬の介護をしている飼い主さんには「ひとりで悩んでいる飼い主さんは、ぜひ一つは頼れるところを探して相談してみて欲しい」とアドバイスをいただきました。
渡邉さんも以前はどこにも頼れるところが無く、仕事のあとに慌ただしく夜診察している病院へ駆け込んだり、犬の介護では仕事を休めないという葛藤を抱えたりの毎日でした。仕事をしながらの介護の大変さや不安な気持ちが痛いほどに分かります。
ペットロスで落ち込んだ日々から、「やらないで後悔するよりも、まずは行動してみよう」と決心してから様々なご縁が生まれ、そうしてできたのがこの「レゴラスハウス」です。

施設外観
日々お預かりする中で高齢犬のお問合せは徐々に多くなっているそうです。
施設に来る子は年齢だけでなく性格も様々ですが、渡邉さんが一頭一頭様子をみて仲良くできそうな子同士で一緒に遊ばせるようにしています。お家にいる時にはなかなか経験できない他の犬との交流も施設の醍醐味ですね。

レゴラスハウスは、渡邉さんが愛犬の介護生活をしていた頃に「こういう所があればいいのに」と感じた施設をそのまま作り上げた場所です。老犬だけに特化した施設ではありませんが、飼い主さん目線で生まれたサービスで、高齢犬の飼い主さんから多くの支持を得ています。

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