犬に与えたいタンパク質 与え方について解説
2023.11.23 (老犬ケア)
筋力が低下しやすい老犬にとって、タンパク質は健康維持に欠かせない栄養素です。
タンパク質は、犬の血や骨、筋肉、皮膚、被毛を作る元となり、消化吸収や免疫維持機能の維持にも役立ちます。
犬の健康に良いとされるタンパク質ですが、多く含まれる食べ物や適正な量はあるのでしょうか?
今回はタンパク質の働きや、与える際の注意点についてご紹介します。
■ タンパク質の働き
タンパク質は体内で以下の働きを担っています。
・筋肉の維持
・皮膚や被毛の健康維持
・歯や骨を強くする
・血液を作る
・免疫維持機能の維持
このタンパク質が不足すると、次のような不調があらわれます。
・被毛が抜ける
・被毛の艶がなくなる
・貧血
・筋力の低下
・基礎代謝が落ちる
・免疫力が落ちる
■ 犬にオススメのタンパク質を多く含む食べ物とは?
犬にオススメのタンパク質を多く含む食べ物をいくつかご紹介します。
【動物性】
・鶏肉(ササミ、胸肉)
・ラム肉
・ゆで卵
・魚
・カッテージチーズ
【植物性】
・豆腐
・豆乳
どの食品も、与える際は消化しやすいように加熱して与えましょう。
老犬用のドッグフードも年齢に応じた量のタンパク質をバランス良く摂ることができます。
■ タンパク質の適量はどれぐらい?
犬に与える適量は、成犬は乾物中18%以上のタンパク質が目安とされていますが、タンパク質の内容によって異なる場合があります。
犬種や体格、生活環境によっても異なるため、愛犬に適した量を知るには、かかりつけの獣医師へのご相談をおすすめします。
■ 老犬にタンパク質を与える際の注意点
【適量を与える】
老犬になると活動量が減り、基礎代謝も落ちてくるので必要カロリーも少なくなります。若いころと同じカロリーを与え続けていると肥満につながり、病気のリスクが高まってしまいます。
また、タンパク質の過剰摂取は、臓器に負担をかけたり肥満につながる場合があります。獣医師に相談の上、適量を与えるようにしましょう。
【良質なタンパク質を与える】
市販のドッグフードでも、製品によってタンパク質の内容や量は異なります。
一般的に、動物性タンパク質は、植物性タンパク質よりも良質であり、消化吸収率が高いとされています。愛犬の体調に合わせて与えることも大切です。
【持病がある場合は注意する】
持病がある場合は、タンパク質の摂取が制限される場合があります。かかりつけの獣医師に相談してから与えるようにしましょう。
◾ まとめ
加齢とともに骨密度や筋肉量は減少します。筋力低下や骨粗しょう症や骨折などのトラブルを防ぐため、毎日の食事のタンパク質量を意識してみましょう。
タンパク質が不足すると、元気がなくなり不調につながることがあります。老犬は持病がある場合も多いため、愛犬の健康状態に合わせて適量を与えることが大切です。
タンパク質だけでなく、炭水化物、脂質、ビタミン、ミネラルなど、バランスのとれた健康的な食事を心がけてください。
(医療監修:獣医師 先崎直子)
- 犬が体をこすりつけるのは?理由と受診の目安(2022.11.11)
- 水を飲みたがらない老犬。「水の飲ませ方」と危険サイン(2020.06.18)
- 外出先でお水を飲まない老犬(2018.08.05)
- もしもの時どうする?愛犬と共に災害に備えるヒント(2024.10.30)
- 老犬との生活がもたらすメリットを紹介(2024.09.30)
- 施設訪問記 小淵沢IKIGAIペットセンター(2024.08.30)