足腰が弱くなった老犬に室内靴下は有効?
2024.02.08 (老犬ケア)
年をとって足腰が弱くなった愛犬の転倒予防に、補助として滑り止めのついた靴下などの室内靴下を検討する方もいるかと思います。
室内靴下は足腰の弱い愛犬にとってサポートになることもありますが、同時にデメリットも存在します。
今回は、足腰が弱くなった老犬へ室内靴下を利用するメリット・デメリットについて解説します。
■ 室内靴下を利用するメリット
室内靴下は老犬にとって滑り止めのサポートになります。
足腰が弱った老犬にとって、特に辛いのがフローリングなどの滑りやすい床を歩くことです。若犬でもフローリングは滑りやすく、老犬になると踏ん張りができなくなるためさらに転倒のリスクが高まります。
愛犬に合った靴下を履くことで、滑りにくくなり、転倒の予防になることがあります。
また、靴下は防寒対策としても利用できます。寒さは床から感じやすいため、体の芯から冷えてしまうのを防ぐことができます。
最近では、専門家が老犬用の靴下を開発していますので、獣医師に相談しながら試してみてはいかがでしょうか。
■ デメリットも存在する
室内靴下を履いたことのない愛犬は、初めて使用する際に嫌がってしまいストレスになることもあります。様子を見ながら、根気よく慣れさせてあげましょう。
それでも嫌がってしまうのであれば、フローリングに絨毯を敷いて滑りにくくするなど、環境を変えてみるのも一つの方法です。
また、靴下のサイズも豊富にあるため、合ったサイズを見つけるのが難しいこともあります。
サイズが大きすぎると、滑り止めがずれて滑り止めの意味がなくなります。逆にサイズが小さすぎると、指先が拘束されて踏ん張りが利かなくなる、血行が悪くなる、蒸れの原因になる場合がありますので、サイズ選びは重要です。
試着ができる店舗があれば試してみるのがおすすめです。獣医師と相談しながら購入してみましょう。
■ 靴下以外の転倒対策
愛犬が靴下を嫌がる場合にはあまり無理強いせずに、室内靴下以外で転倒を防ぐ方法を試してみましょう。
・滑りやすい床にタイルマットなどを敷いて滑りにくくする
・段差をなくす
・体重を管理する(重くなりすぎないようにする)
・食事の栄養バランスを整える
・適度な散歩をして筋力を保つ
滑らない工夫をするだけでなく、体重の管理や関節維持ができる栄養があるフードに変更したり、散歩で筋力強化を行なったりと、愛犬に合わせて複数の対策を組み合わせてみましょう。
◾ まとめ
室内靴下は愛犬の足腰ケアや転倒防止といったメリットもありますが、嫌がったりサイズ選びが難しかったりなどのデメリットもあります。愛犬の体調や好みに合わせ、複数の選択肢の中から合ったものを選んであげましょう。
もし見つからなければ遠慮せずにかかりつけの獣医師に相談し、愛犬にとってよい方法をみつけてみてはいかがでしょうか。
(医療監修:獣医師 先崎直子)
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