春到来!老犬とキャンプへ出かけよう!
2024.04.10 (老犬ケア)
花が咲き草木が芽吹き、気温が少しずつ上昇して外に出かけたくなる季節になりました。
ここ数年で、愛犬と一緒に車中泊やテントでのキャンプを楽しむ人が増えています。しかし、老犬がいる場合は大丈夫でしょうか?
今回は、老犬と一緒にキャンプを楽しむための注意点やアイデアをお届けします。
■ 老犬にとってキャンプの良さとは?
老犬は若い頃と比べ足腰が弱り、激しいアクティビティは難しくなります。しかし、キャンプへ出かける目的はそれだけではありません。激しく動けなくても、走ることや歩くことができなくても問題ありません。いつもと違う外の空気を吸わせてあげることに、大きな意味があります。
毎日過ごす部屋の中やお散歩の風景とは違う場所へ移動すると、景色や空気、匂いが変化することで、脳への適度な刺激となります。キャンプ場などは自然に囲まれた場所にあるため、精神的にリフレッシュすることができるでしょう。
たとえ体を動かせなくても、クレートの中から体験することは可能です。また、キャンプを経験し慣れることで、災害の時の同行避難に役立つというメリットがあります。
・クレートに入って移動する
・いつもとは違う場所、人、他の動物と出会う
・屋外で食事をする
・焚き火や炭火の炎を目にする
こういったキャンプという非日常が、いざという時の行動につながるのです。
■ キャンプでの注意点と対策
<防虫対策>
屋外で過ごすことになりますので、ノミダニ、蚊などの虫に注意が必要です。予防薬やワクチンの接種などを事前に済ませておきましょう。
テントの入り口やタープに、ペットに安全な吊り下げタイプの虫除けを設置するのがおすすめです。空間的に虫を避けるものとしては、蚊取り線香もおすすめです。農薬などを使用していない菊花(除虫菊)で作られたものが、愛犬にも人にも安心です。
また、愛犬が舐めても安全な素材で作られた防虫スプレーは、皮膚のアレルギーなどがなければ有効です。
<暑さ寒さ対策>
基本的に犬は暑さに弱いですから、クールマットやクールタオルで直に体の熱を取る工夫をしましょう。愛犬の定位置には日陰を作ったり、木陰などの風通しの良い場所を選んだりするとよいでしょう。
朝晩に冷え込むような場合は、寝袋やブランケット、湯たんぽを活用しましょう。ポータブル電源があればペットヒーターやポータブルクーラーを使うことができ、テント内や車中泊の際に便利です。
<その他>
周囲に抜け毛が飛び散らないように、事前にブラッシングやシャンプーでお手入れを済ませましょう。
また、キャンプサイトを勝手に歩き回らないようにするために、必ず首輪やハーネスにリードを装着することもお忘れなく。
■ 最後に
キャンプに来ているのはペット連れだけではありませんので、周りへの配慮を忘れないようにしましょう。犬専用やペット同伴可能なキャンプ場が増えてきていますが、計画を立てる際にペット同伴が可能なのかを問い合わせておくことも大切です。
また、これからの季節は特に、車中での熱中症の危険がありますので、閉じ込めないよう注意が必要です。体調によっては負荷が大きくなる場合がありますので、持病があったり、高齢の場合は、かかりつけの動物病院に相談してから行くようにしましょう。
キャンプ場は街中から離れている所が多いので、体調を崩した際に連れていける動物病院の場所とルートを事前に確認しておくと安心です。愛犬と一緒に、たくさんの楽しい思い出を作っていきましょう。
(医療監修:獣医師 先崎直子)
- 愛犬が白内障になったら?原因と対策を解説(2021.05.14)
- ハチに刺された時の対処法(2018.04.01)
- 犬の低温火傷 原因と対策について解説(2022.11.30)
- もしもの時どうする?愛犬と共に災害に備えるヒント(2024.10.30)
- 老犬との生活がもたらすメリットを紹介(2024.09.30)
- 施設訪問記 小淵沢IKIGAIペットセンター(2024.08.30)