「もしもの時どうする?愛犬と共に災害に備えるヒント」。【老犬ケア】

老犬ケア

  • 老犬ホーム
  • 老犬介護ノウハウ
  • 老犬介護用品

もしもの時どうする?愛犬と共に災害に備えるヒント

2024.10.30 (老犬ケア)

ケージに入る老犬災害のニュースが日常的になり、「もしもの時はどうしよう」と不安を抱く方もいらっしゃるのではないでしょうか。
特に、老犬の飼い主にとっては、愛犬への大きなストレスや災害時の過ごし方など、多くの不安があるかもしれません。

今回は、愛犬との防災に役立つヒントを解説します。

■ 災害時に注意すべき老犬の特性

災害時には、人間だけでなくペットも大きなストレスを感じます。音に敏感になってしまったり、些細なことで怒ってしまうようになったりと、普段とは異なる行動を見せることもあるかもしれません。
特に、老犬の場合、今までできていたことが難しくなることが多いため、以下の特性を理解しておくことが重要です。

・体力の低下
長時間の移動や避難生活は、老犬にとって体力的に大きな負担となります。心臓病や関節炎など、持病を持っている場合は、体力が低下し、症状が悪化する可能性もあります。
また、被害状況によっては散歩する機会も減少する可能性があります。運動量が減ることで老犬は著しく体力を低下する場合もあるため注意しましょう。

・感覚機能の低下
視力や聴力が低下している場合、周囲の変化に気づきにくく、パニックになりやすいです。さらに、慣れない環境が続けばより大きなストレスを感じやすくなります。

・病気
慢性的な病気や、災害に伴うストレスから新たな病気を発症する可能性があります。
また、災害時には薬や処方食が入手しにくくなる可能性もあるため、持病のある老犬は注意が必要です。

・ストレスを感じやすい
普段の生活環境から大きく変わる避難所での生活は、老犬にとって大きなストレスとなります。
避難所や仮設住宅、車での生活は、飼い主と一緒であっても負担がかかります。もし、避難所に連れて行けず自宅に残す場合は、老犬の不安はさらに大きくなるでしょう。

■ 災害時に飼い主が気を付けたいポイント

老犬の特性を理解し、以下の点に注意しましょう。

・興奮しやすい
普段と異なる状況や音に敏感に反応し、興奮状態になりやすくなります。

・迷子になりやすい
混乱した状況下では、飼い主から離れて迷子になるリスクが高まります。

・体調の変化に飼い主が気づきにくい
ストレスや疲労により普段と異なる様子を見せても、飼い主がその変化に気づきにくいことがあります。

■ 老犬と安全に避難するためのポイント

老犬との避難は不安がありますが、事前にしっかりと備えることで回避できることもあります。

・事前の準備
避難経路の確認、避難グッズの準備、避難先の情報収集は、事前に済ませておくことが重要です。 災害が起こる前に計画的に必要なものをそろえておきましょう。

備えのヒントはこちら» もしもに備える老犬の災害対策

・老犬を落ち着かせて移動
避難時は、老犬を安全に移動させることが大切です。
老犬をケージに入れる、抱っこして移動するなど、安全に移動できるよう日頃から訓練しておくと、避難時の混乱を軽減できます。

・体調管理
避難先では、老犬の体調をこまめにチェックし、異常があればすぐに獣医師に相談しましょう。日頃から愛犬の健康状態を観察することで、もしもの時に気づきやすくなります。

・ストレス軽減
普段使っているベッドやタオルなど、お気に入りのものを持ち込むことで、少しでもストレスを軽減できます。
何か起こった時に、何を持っていくかを事前に決めておくのがおすすめです。

老犬は家族の一員です。災害に備え、万が一の場合でも、安全に避難できるよう、日頃から準備しておきましょう。
実際に愛犬と同行して避難しなくてはならなくなった場合に備えて、避難経路の確認や避難所のペット受け入れ状況などを確認しておくことも重要です。

避難所のペットの受け入れ状況によっては、避難所に愛犬を連れていくことが難しい場合がありますので、車中泊の準備や預かり先を探しておくといった対策も考えておくとよいでしょう。

同行避難についてはこちら» 老犬とともに備える災害時の同行避難

■ 災害時、もしも迷子になってしまったら

・マイクロチップの装着
現在は義務化されていますが、それ以前に生まれた愛犬には装着されていない場合もあります。また、情報が更新されていないこともあるため、住所や連絡先は最新情報にしておきましょう。

・迷子札の装着
首輪に迷子札を付けておくことも効果的です。飼い主情報が記載された首輪をつけましょう。

・行方不明時の捜索方法
もしも迷子になってしまった場合の、捜索方法を事前に決めておくと慌てずに行動ができます。

■ まとめ

もしもの時に老犬と避難することは、愛犬にも飼い主にも互いに大きな負担となる可能性があります。老犬ならではの特性や注意点を理解し、日頃の備えが大切です。
また、いかに冷静な判断を飼い主が取れるかも重要となるので、事前にもしもの時に備えたシミュレーションをしておきましょう。

老犬との暮らしを守るために、今からできることから始めてみてはいかがでしょうか。
もし迷ってしまうのであれば、専門家である獣医師に相談してみましょう。

(医療監修:獣医師 先崎直子

老犬ホームをお探しの方はこちら

  • 北海道・東北の老犬ホーム
  • 関東甲信・北陸・東海の老犬ホーム
  • 近畿・中国・四国・九州の老犬ホーム

全国の老犬ホーム